今回は…
私の闘病日記vol.30
『手術前準備・術前説明』
をみなさんにお話ししたいと思います。
前回のお話を読んでいない方はこちらから
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
私の闘病日記vol.29
『ストーマ閉鎖・膵臓手術
入院スタート』

そして。
私と同じ病気で悩んでいる方。
または。
大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。
そして。
私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。
仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。
将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…
中には『自殺』を
してしまう人だっています。
何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。
私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。
でもね…
正直に言えば!!
もしも今のあなたの体に何も病気がなくて、
元気な状態であれば…
私は、
あなたが『羨ましい』です。
だって…
私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。
病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…
と思うことも多いです。
でも!
人の悩みに、
大きいも小さいもない。
そんな風にも思います。
私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。
いろいろな人がいるけれど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。
そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。
私の闘病日記
では、ここからは、
私の闘病日記vol.30
『手術前準備・術前説明』
をお話していきたいと思います。
ICU病棟オリエンテーション
今回の手術は…
・回腸人工肛門閉鎖術
・膵腫瘍核出術
術後は、ICU病棟に1泊だけ入院することになっている。
前回大腸全摘した時も、術後はHCU病棟に1泊入院した。
術後、HCU病棟やICU病棟に入院するのはよくあることなの…?
手術が終わったあと、そのまま一般病棟に直帰できればいいのに。。
病室で荷物の整理整頓をしていると、ちょうどお昼ご飯の時間になった。
パパッと全て完食し終えて、入院の書類に一通り目を通していると…
カーテンがサーッと開いて、看護師さんが病室の中に入ってきた。
「ICU病棟のオリエンテーションに呼ばれたから、今から行ってきてね!」
と看護師さんは言った。
リョウカイ……!!!
と心の中で返事をして、病棟のエレベーターを使って下に降りた。
エレベーターから降りると、病棟とは打って変わって重苦しい雰囲気に包まれた。
前回HCU病棟のオリエンテーションをした時も今回と同じ、なんとも言えない、あの独特な雰囲気だった。
そこで、ICU病棟専属の看護師さんを待つこと数分後。
ICU病棟に繋がる自動ドアから、ひとりの看護師さんが出てきた。
「お待たせしました〜」
「早速、ICU病棟のオリエンテーションを始めていきますね!」
と看護師さんは言った。
説明を聞きながら、ICU病棟を周っていく。
この重苦しい病棟にいると考えただけで、もうすでに具合が悪くなってきそうだった。
まるで異世界にいるような、そんな感覚。。
それに加えて、見た感じだけだとHCU病棟とICU病棟の違いが全くわからなかった。
前回は術後HCU病棟に1泊入院して、今回は術後ICU病棟に1泊入院する予定。
一体この2つの病棟、どう違うのか…?
ということで!
オリエンテーションから病室に戻ってきたあと、『HCU病棟』と『ICU病棟』の違いについて調べてみたので、参考になれば嬉しいです!
『HCU病棟』と『ICU病棟』の違い
『HCU病棟』と『ICU病棟』の違いは…
“救急度”
『HCU病棟(高度治療室)』よりも『ICU病棟(集中治療室)』の方が、救急度が高い患者が入室する病棟。
それぞれ簡単にまとめると…
【HCU病棟(高度治療室)】
ICUほどではないが、重症化や急変のリスクがある患者が入室する病棟。
【ICU病棟(集中治療室)】
24時間体制で、集中治療が必要な救急度の高い患者が入室する病棟。
こんな感じです。
つまり…
『HCU病棟(高度治療室)』よりも『ICU病棟(集中治療室)』に入院する患者の方が、重症であるということがわかりました。。
“重症”っていう言い方が合っているのかは、わからないけど。笑
そういう印象でした。。
ということは…
術後は前回よりも今回の方が、私、”重症”ってこと…?
あぁ……
もう最悪。。
こんなことなら、知らないままの方がよかったかも。。
調べてしまったことを後悔した。
それに…
前回の腹腔鏡手術の時は、数個の小さな傷で済んだけど、今回受ける開腹手術は、お腹を大きく切開するから結構傷も残りそうで。。
そう思うと、ちょっと嫌かも…
どんどん負の感情に流されていく。
もう逃げることはできない。
というか、そもそも逃げるつもりなんて毛頭ないけど。
看護師さんと一通りICU病棟を周って、オリエンテーションは15分程度で終わった。
麻酔科の先生とのお話
ICU病棟のオリエンテーションが終わったあとは、麻酔科の先生とのお話があった。
前回手術をした時と同じ麻酔科の先生でホッと一安心。。
今回の手術の麻酔方法は…
・全身麻酔
・硬膜外麻酔
この2つ。
全身麻酔は前回と同じ。
『全身麻酔』とは?
痛みをなくし、手術による身体への負担から患者を守る。
意識がなくなり人工呼吸も必要になる。
麻酔中は、麻酔科の医師が患者さんの全身状態を監視して、必要な処置を行う。
一方、『硬膜外麻酔』って、、?
ということで…
全身麻酔に続いて、硬膜外麻酔についても簡単にまとめてみました!
『硬膜外麻酔』とは?
背中を局所麻酔した後、針を硬膜外腔まで進め、この針伝いに管を硬膜外腔に留置する。
この管を通じて鎮痛薬を注入することによって、痛みを緩和する。
さらに他の鎮痛方法と比較して、比べものにならないほど良質な鎮痛効果が得られる。
ただし稀に神経障害を引き起こすこともある。
こんな感じです!
硬膜外麻酔は、背中を局所麻酔して管を通じて鎮痛薬を入れる…
…
って。。
やめて、やめて……
めっちゃ怖い!!
背中に注射……!?
考えただけで、もう痛みが。。笑
そして…
麻酔科の先生から、
「前回手術終わったあと、何かつらかったことあった?」
と聞かれた。
つらかったこと……
あの時は、、
もう生きてるだけでつらかった、、
なんて言えるはずもなく…
とりあえず、
「結構痛みがひどかったのと寒気が止まらなくて、つらかった…」
と伝えた。
すると…
「わかりました!」
と麻酔科の先生は言った。
どうやら、麻酔科の先生によると前回と同様、術後は痛み止めの点滴、それから今回は硬膜外麻酔が入るから痛みは緩和されるはず、とのことだった。
それがどれくらいのレベルで痛みが緩和されるのかはわからないけど、とりあえず一安心。。
手術説明・同意書のサイン
麻酔科の先生とのお話が終わって、やっと病室に戻ってきた。
病室にある小さな窓の外を見ると、空全体がオレンジ色に染まっていた。
もう夕方。。
今日も1日あっという間だったな…
すると…
病室のカーテンがサーッと開くと、
「前回と同じで、手術の時に必要なものを院内の売店で買ってきてほしいんだけど…」
と看護師さんから言われて、買うものリストが書かれた紙を受け取った。
買うものは前回と変わらず…
【必要なもの】
・紙おむつ
・腹帯
・尿とりパッド
・ガーゼ
・ストロー付きコップ
…
もうさ、、
このリストを見るたびに何だかへこむというか…
仕方ないけど。。
コップや腹帯はまだ残っていたから、それを使うとして。。
それから必要なものを再確認してから、病棟を出て売店へ買いに行った。
外来エリアを歩いていると、もう夕方だからか患者さんは全然いなかった。
はぁ……
思わずため息が溢れる。
必要なものを一通り買って病室に戻ると、前回と同様、看護師さんと一緒にICU病棟に持っていく荷物の確認を行った。
持っていく自分の荷物全てに、ひとつひとつ名前を書いて…
準備完了!!
手術の日まで刻一刻と近づいていく。
そして…
夜。
ご飯を食べ終わって、ベッドの上でのんびり過ごしていると…
病室のカーテンがサーッと開いて、肝胆膵外科の先生が入ってきた。
「これから手術の説明をするので、別室に案内しますね〜」
と言われて、先生と一緒に病室を出た。
そのまま先生の後ろをついていくと、前回手術の説明を受けた時と同じ部屋に案内された。
狭い部屋の中に入ると…
テーブルを挟んで、先生と向き合った状態で椅子に座った。
肝胆膵外科の先生は、大腸外科の主治医とは全く雰囲気が違う。
正直、ちょっと苦手。。笑
それに今日は、先生が着ているスクラブの胸元から、胸毛がこれでもかというくらいにあふれ出ていた。
Wow……!!!
キモイィィィィィ。。
めちゃくちゃ失礼だけど、これが本音。。笑
※以下、肝胆膵外科の先生のことは
『胸毛先生』と書いていきます。
心の中で悲鳴が上がったところで、胸毛先生から手術の説明を受けた。
・手術内容
・術後の経過
・合併症のリスク
などなど。
今回は…
大腸外科の主治医が人工肛門の閉鎖手術をしたあと、肝胆膵外科の胸毛先生にバトンタッチして、膵臓にある腫瘍をくり抜いてもらう、といった流れで手術を行うとのこと。
膵臓の手術にかかる時間は、今のところ
3〜5時間の予定。
それにストーマ閉鎖手術の時間を足すと、、
全部でどれくらいの時間がかかるのか…
それはわからない。。
続けて、胸毛先生は、
「でも……」
「膵臓にある腫瘍をくり抜いた時に、出血や膵液が止まらなかった場合は、急遽『膵頭十二指腸切除』という手術に切り替わる可能性もあります」
と言った。
そうなると…
手術時間はもっと長くなる上、糖尿病などの合併症が発生しやすくなるとのこと。
それから一通り説明を受けたあと、何枚か同意書にサインをした。
どうかお願いだから、、
膵頭十二指腸切除になりませんように……
核出手術で済みますように……
無事に終わってほしいと強く願った。
ストーマパウチ交換
前回と同様、入院初日は忙しい1日だった。
・採血
・レントゲン
・ICU病棟オリエンテーション
・麻酔科の先生とのお話
・手術に必要なものの買い出し
・胸毛先生とのお話
こう見ると結構多い。。
そして…
一段落ついたということで、ストーマのパウチ交換をすることにした。
リムーバーを使ってパウチを剥がし、ストーマ周りのびらんに気をつけながら皮膚を清浄クリームで優しく拭いていく。
お昼を食べ終えてから、ある程度時間が経っていたから、
便が出てきて、なかなかパウチが貼れない!!
という事態が発生することもなく、比較的スムーズに新しいパウチに張り替えることができた。
よし……!!
ひとりで交換できた!!
ホッと一安心。。
…
そして。
パウチを新しいものに張り替えて、夜ご飯をのんびり食べていた時のこと。
事件は起こった。
なぜだか急にストーマ辺りに異変を感じた。
ストーマが大きく動いている感覚というか、言葉で説明するのが難しいけど、とにかく変な感じがして。。
なんだか、、
すごく嫌な予感。。
まさか……!?
そして、そのまさかのまさか。
恐る恐る病衣をめくって、ストーマパウチを見てみると、、
………!!!!
漏れた。
パウチから元気よく飛び出てきている大量の便が目に飛び込んできた。
声にならない音量ゼロの悲鳴が、自分の中で響き渡った。
血の気が一気に引いていく…
思わず”ムンクの叫び”のような表情になる私。
オワッタ……
嫌な予感は見事に的中してしまった。
これはヤバイ。。
このままだと便で病衣が汚れる。
早くどうにかしないと…
とりあえず一旦、夜ご飯を中断して。。
ナースコール!!
プルプルプルプル……
なんか、、
ナースコールを押すのも懐かしい。。
前回入院していた時もパウチ漏れで、何回もナースコールを押して、よく看護師さんに来てもらったな…
って。。
いや、、
今はそんな懐かしんでいる場合じゃない……!
まず落ち着こう。。
パウチの交換をする際に必要なものを机の上に出して、準備をする。
そして…
ナースコールを押してから数秒後。
「櫻根さん、どうなさいましたか〜?」
と看護師さんは言いながら病室の中に入ってきた。
「漏れちゃって、、」
と説明すると、
「あっ、、じゃあ……」
「ちょ、、ちょっと待って…」
と看護師さんは言った。
もしかして、、
今、忙しい……?
ひとりでも交換はできるし、あまり迷惑かけたくない。。
自分ひとりでできることは、なるべくやる!!
ということで…
「大丈夫!!」
「ひとりでも交換できます……!」
と看護師さんに伝えると、
「ごめん……」
「あとでまた来るから!」
と看護師さんは言って、病室をあとにした。
…
よし。。
早速、始めるか。
リムーバーを使って、慎重にパウチを剥がす。
新しく貼り付けるパウチの準備も万端、あとはストーマ周りを清浄クリームで綺麗にしてパウチを貼り付けるのみ…
でも、ここで問題発生。
もうすでに夜ご飯を食べ始めてしまったこともあって、ストーマから便が溢れ出てきて止まらない。
急がないと、とにかく早く…
焦る、焦る。。
清浄クリームで拭いてもすぐにまた便が出てきて、なかなか新しいパウチを貼り付けるタイミングがない。
どうしよう……
このままじゃ私、、
どうしようか困っていると…
病室のカーテンがサーッと開いて、
「櫻根さん!!」
さっきナースコールで呼んだ看護師さんが、また病室に来てくれた。
そして…
便の出てくる量が少し落ち着いた一瞬のタイミングを見計らって、看護師さんが新しいパウチを貼り付けてくれた。
超救世主。
天才すぎる。笑
ひとまず安心。
ありがとう、、看護師さん。。
パウチ交換後に出たゴミをまとめて、夜ご飯を再開した。
ストーマの大変さを再認識
夜ご飯を食べ終えて、ベッドの上でボーッとして過ごす。
昼間も忙しかったけど、夜もなかなか忙しかったな…
まさかパウチ漏れを起こすなんて。。
退院してからはストーマ固定用ベルトを使っていたこともあって、漏れたことは一度もなかったのに。
それにストーマ固定用ベルトは、さっきも付けていたんだけど。
なんで漏れた……?
入院しているとパウチ漏れが発生して、家にいるとびらんが痛み出す。
どういうこと、、?
本当、嫌になる。。
もし外出している時に便が漏れたら…?
自分1人でちゃんと対処できる…?
でももし便が漏れていることに、そのまま気付かなかったら…?
便が漏れていることに早く気付ける自信なんて全くない。
ストーマの大変さを再認識した夜でした。。
それからというものの、手術当日までMyストーマは漏れを起こさず、大人しくしていてくれた。
もちろん、びらんの痛みで苦しむこともなく平和に。
手術の日までは病棟内をお散歩したり、有意義な時間を過ごすことができた。
ということで、今回はここまで!!
最後に…
今回は、
私の闘病日記vol.30
『手術前準備・術前説明』
をみなさんにお話しました。
いかがでしたか?
次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!
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私の闘病日記vol.31
『回腸人工肛門閉鎖術・
膵腫瘍核出術』

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本当にありがとうございました。