今回は…
私の闘病日記vol.42
『退院後のおはなし』
をみなさんにお話ししたいと思います。
前回のお話を読んでいない方はこちらから
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

そして。
私と同じ病気で悩んでいる方。
または。
大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。
そして。
私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。
仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。
将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…
中には『自殺』を
してしまう人だっています。
何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。
私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。
でもね…
正直に言えば!!
もしも今のあなたの体に何も病気がなくて、
元気な状態であれば…
私は、
あなたが『羨ましい』です。
だって…
私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。
病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…
と思うことも多いです。
でも!
人の悩みに、
大きいも小さいもない。
そんな風にも思います。
私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。
いろいろな人がいるけど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。
そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。
私の闘病日記
では、ここからは、
私の闘病日記vol.42
『退院後のおはなし』
をお話していきたいと思います。
地獄の抜糸
2019年4月23日。
退院してから6日後。
この日は、主治医(大腸外科)の診察があった。
退院してから初めての外来。
無事病院に到着して中に入ると…
なんか、、懐かしい…
まだ退院してからたった6日しか経っていないけど、久しぶりに病院に来たように感じた。
いつものように再来受付機で受付を済ませて、外科外来の方へ歩いて向かう。
そのまま歩いていくと…
今日も患者さん、たくさんいるな。。
みんな検査や診察、中には今日入院する人もいるんだろうな。。
病気と闘っているのは私だけじゃない。
同志たちよ、、
一緒に頑張っていこうね。。
そんなことを思っていると、あっという間に外科外来エリアに到着。
外科外来の受付を済ませて、主治医の診察室前にある椅子に座って呼ばれるまで待つ。
すると…
電子掲示板に表示されている主治医の診察室番号の『もうすぐ呼ばれます』の欄に自分の受付番号が表示された。
あっ……
もう次じゃん。。
主治医の診察の時は、大体いつも予約時間通りに呼ばれることが多い。
それから数分後。
ピンポンピンポン……!!!
電子掲示板に大きく自分の受付番号が表示された。
「◯○番の患者さんは、◯番の診察室にお入りください」
と、待合室中にアナウンスが響き渡った。
椅子からスッと立ち上がり、主治医のいる診察室のドアを横にスライドさせて中に入ると…
主治医はいつものように優しい表情で迎えてくれた。
この瞬間が1番安心する。
名前と生年月日を伝えて本人確認を済ませたあと、
「じゃあ今日は抜糸をしていきますからねっ」
と主治医は言った。
抜糸、、デスカ……
恐怖の抜糸。
まさか今日抜糸をすることになるなんて。。
想定外。
でも…
抜糸をするのは、ストーマがあったところの傷のみ。
他の腹腔鏡手術の傷や膵臓の開腹手術をした傷は、溶ける糸を使用しているのか、抜糸はしなくても大丈夫みたいで。
ベッドに横になって、早速抜糸をしてもらう。
「ちょっと痛いかもしれないけど…」
と主治医は言った。
ヤメテヤメテ、、イタクシナイデ……
心臓のドキドキが一気に増す。
痛いのは嫌、、どうか優しく。。
すると…
次の瞬間。
…………!!!!!
言葉にならない音量ゼロの悲鳴が心の中で響き渡った。
主治医は、皮膚に縫い付いている糸をグイッと引っ張って、糸をチョキチョキと切っていく。
待って待って、、
すっっごく痛い……!!
ストップ!!
一旦中止!!
ちょっと先生、、
落ち着こうか。。
と言いたい気持ちを抑えて、ひたすら痛みに耐え続ける。
今思うと『痛い』って、ちゃんと正直に言えばよかったな、と少し後悔。。
皮膚がはち切れるような、そんな鋭い痛みが襲い掛かる。
痛すぎて、自然と目に涙が溜まっていく。。
泣きそうぅぅ……
痛みで泣くなんて、そんな子供みたいな、、
ここは我慢、最後まで耐える!!
チョキ、チョキチョキ……
早く終わって、お願いだから。。
抜糸している時間は、きっと数分程度だったと思うんだけど、それが何時間にも長く感じた。
「はい、これでもう終わりですからねっ」
と主治医は言った。
やっと。。
終わっ、、た……
無事に抜糸が終わったことで、体の強張りが徐々にほぐれていった。
すると…
主治医は続けて、
「これからも定期的な検査は必要で…」
と言いながら、いくつかの検査項目が書かれた紙を差し出した。
下部内視鏡検査…半年〜1年ごと
胃カメラ…1年ごと
造影CT…半年〜1年ごと
甲状腺エコー…1年ごと
※現在『胃カメラ』は半年ごとに実施しています!
悪性化する可能性が高いポリープがあるため。
(2025年6月時点)
そして…
主治医から検査項目の書かれた紙を受け取り、一通り説明を受けた。
わかってるよ、ちゃんとわかってる。
家族性大腸腺腫症(FAP)って、大腸以外の臓器も病気になりやすいから。。
それにまだ大腸癌になる前、半年に1回内視鏡検査を受けていたあの頃…
“家族性大腸腺腫症(FAP)という病気は、
一生付き合っていかなきゃいけない病気”
当時の消化器内科の主治医に、そう言われた時のことを、ふと思い出した。
一生付き合っていかなきゃいけない病気。
当時20歳だった私には、先生が言ったこの言葉の本当の意味をわかっていなかった。
もちろん、先生からそう言われた時は衝撃だったというか。。
ただただ怖くなって、自分の病気を受け入れたくないというのもあって、ずっと考えないで過ごしてきた。
でも!!
大腸癌になって手術を乗り越えた今、自分自身精神的に強くなったと感じることも多くなって。
私にとって病院に行くことに関しては、もう習慣というか日常というか。
それに1番は…
主治医に会えること。
これが1番の楽しみなの。
この先も病気に対する不安は尽きないし、定期的に検査もしなきゃいけないと思うと嫌になってしまう時もあるけど…
前向きに、これからも一生懸命生きていこうと誓った。
胸毛先生ラスト診察
2019年5月1日。
退院してから2週間後。
この日は…
胸毛先生(肝胆膵外科)の診察日。
今回の診察をもって、肝胆膵外科の外来はラストの予定。
この日もいつものように外科外来で受付を済ませて…
待合室の椅子に座って、呼ばれるまで待つ。
胸毛先生の診察自体は秒で終わるけど、診察室に呼ばれるまでが長い。
それからというものの、予約時間が過ぎてもなかなか呼ばれず、、
そして…
やっとのことで、電子掲示板に表示されている胸毛先生の診察室番号の『もうすぐ呼ばれます』の欄に自分の受付番号が表示された。
やっと次だ……!!
それから数分後。
ピンポンピンポン……!!!
電子掲示板に大きく自分の受付番号が表示された。
「◯○番の患者さんは、◯番の診察室にお入りください」
と、待合室中にアナウンスが響き渡った。
椅子から立ち上がって、診察室のドアを横にスライドさせて中へ入ると…
「櫻根さん、こんにちは」
と胸毛先生。
ちょっとだけ久々の胸毛先生。
軽く挨拶を交わして、この前の手術で切除した膵腫瘍について説明が始まった。
胸毛先生はパソコンを操作しながら、手術で切除した膵腫瘍の画像を見ながら、
「膵臓にあった腫瘍は、約1センチで…」
「本っっ当に、、」
「こんな小さいのに、取るの大変だったんだよ…!」
と、身振り手振りで説明した。
また始まった…
胸毛先生の不平不満。。
数分間に渡って、ひたすらこの話ばかり。。
もうさ、、
わかったから。。
入院している時に何回も聞いたから。
すみませんね、本当に。。
取るのが大変な腫瘍で…
そして。
今回の手術で切除した膵臓の腫瘍についての説明(不平不満)が終わったところで…
「膵臓の腫瘍が再発していないか確認するため、これからも定期的に造影CTをすることになっているけど…」
「造影CTの検査結果は、大腸外科の先生から聞くことになっているからね」
と胸毛先生は言った。
ただし!!
もし…
造影CTの結果で肝臓や胆臓、膵臓に異常が見つかってしまった場合、また胸毛先生にお世話になることになる。
それだけは、、
絶対に避けたい……!!
そして…
胸毛先生は続けて、
「あと何か他に気になることがあれば、基本的には◯◯先生(主治医)に言ってくださいね」
と言った。
「わかりました!」
「ありがとうございます!」
と、胸毛先生にお礼を言って、そのまま診察室を出た。
病棟メンバーとの再会
2019年5月中旬。
退院してから約1ヶ月後。
この日は…
りなさんのお見舞いに行く日。
“りなさん”って誰だっけ?
そう思った人は、この回のお話を読んでね!

『2.りなさん』を読んでね!
今回、ストーマを閉鎖する手術のため、入院したりなさん。
病棟に行くのは、およそ1ヶ月ぶり。
楽しみ!!
ワクワク気分のまま病院に到着。
面会の用紙に自分の名前などを記入して、病棟専用のエレベーターに乗りこむ。
りなさんが入院している病棟、10階のボタンを押して到着するまで静かに待つ。
上の階にいくにつれて、降りる人が増えて、その度にエレベーターが途中途中止まる。
そして…
数分後。
ピーンポン……
インジケーターに『10』の数字が表示されて、エレベーターの扉が開いた。
やっと10階ついた!!
エレベーターから降りて、病棟へ繋がる自動ドアを抜けると…
そこには懐かしい景色が目の前いっぱいに広がっていた。
あっ……
思わず笑みがこぼれる。
まだ1ヶ月くらいしか経っていないのに、病棟に来たのがすごく久しぶりに感じた。
自分が長い間入院していた病棟。
一気に記憶が蘇る。
そして…
そのままナースステーションの方へ歩いていく。
病棟が懐かしすぎる…
先生や看護師さんたちいるかな、みんなに会いたいな。。
すると…
早速、顔見知りの看護師さんと清掃員のおばさんに会った。
「おぉ!!」
「遊びに来たの〜!」
なんかこの感じ、、懐かしい。。
自然と気分が高まる。
そして…
ナースステーション前にある椅子に座って待っている、りなさんの姿が見えた。
あっ……
いたいた!!
りなさんの周りには、たくさんの看護師さんがいて、みんな楽しそうに話している。
この光景、、懐かしいな。。
「りなさんっ!!」
と声をかけると、りなさんは私に気が付いて、
「あゆちゃん!!」
と言った。
看護師さんたちも私のことを覚えてくれていて、、
すごく嬉しい。。
何だか入院していた頃を思い出す…
それから一旦、りなさんと一緒に病室へ行って2人で女子会を開催。
やっぱり個室は広くて開放的。。
声も響く、、気がする。
大部屋とは大違い。。
それから約1時間後。
「じゃあ、もうそろそろ帰ろうかな!」
と私は言って、りなさんと一緒に病室を出た。
帰る前にもう一度ナースステーションに寄って、看護師さんたちに挨拶をする。
あっ。。
その中には、イケメン薬剤師さんの姿が…!!
まさか今日会えるなんて、、
それからというものの、みんな話し始めると止まらなくて。。笑
しばらく立ち話をしていると、廊下の方から”ある”先生が歩いてきた。
もやし先生!!
まさか今日、もやし先生にも会えるとは…
すると…
もやし先生は、私に気が付いて、
「えっ……!!」
「久しぶり!!」
と声をかけてくれた。
それからナースステーション前で、みんなとお話しをして…
「じゃあ帰るね!!」
と伝えると、
「また来てね!」
と看護師さんたちは言った。
りなさんや看護師さん、もやし先生にイケメン薬剤師さんに見送られながら、病棟を出た。
めっっちゃ楽しかった…
病棟で結構長い時間みんなと話してたから、迷惑じゃなかったかなって、ちょっと心配になったけど。。
でも…
それよりも、、
とにかく何とも言えないくらい懐かしくて、みんなと会って話すことができたのがすごく嬉しくて。
いつかまた外来の時、病棟に遊びに行きたいな。。
ということで、今回はここまで!!
最後に…
今回は、
私の闘病日記vol.42
『退院後のおはなし』
をみなさんにお話しました。
いかがでしたか?
次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!
↓↓こちらから続きが読めます↓↓

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