今回は…
私の闘病日記vol.15
『術前説明』
をみなさんにお話ししたいと思います。
前回のお話を読んでいない方はこちらから
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そして。
私と同じ病気で悩んでいる方。
または。
大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。
そして。
私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。
仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。
将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…
中には『自殺』を
してしまう人だっています。
何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。
私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。
でもね…
正直に言えば！！
もしも今のあなたの体に
何も病気がなくて、元気な状態であれば…
私は、
あなたが『羨ましい』です。
だって…
私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。
病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…
と思うことも多いです。
でも！
人の悩みに、
大きいも小さいもない。
そんな風にも思います。
私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。
いろいろな人がいるけれど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。
そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。
私の闘病日記
では、ここからは、
私の闘病日記vol.15
『術前説明』
をお話していきたいと思います。
手術の同意と震える手
そして…
夜ご飯のコーンスープを飲み終えた。
暖かくて美味しかった…
コーンスープ美味しいよね、、
大好き。。
それから数分後…
カーテン越しから声が聞こえた。
「櫻根さんっ」
来たっっっ！！！
主治医が再び病室にやって来た。
「コーンスープ飲み終わりましたか？」
「ここではなくて、別の部屋で説明します」
と主治医は言った。
ドキドキ。。
そして、病室から出て家族と一緒に主治医の後ろをついて行くと…
病棟にある小さな部屋に案内された。
なんか、、
急に緊張してきた…
心臓バクバク。笑
というか、血の気が引いていきそう。。
吐き気レベル。
そして、主治医に促されて椅子に着席する。
「では、術前説明を始めていきますねっ」
と主治医。
一通り、主治医から術前説明を受けた。
どんな内容かというと…
・今回の手術の内容
・合併症のリスク
・術後の経過
などなど…
主治医から手術の説明を受けて、何枚か同意書にサインをする。
あと日付とかも…
同意書にサインをする時、自分の手が少し震えるのがわかった。
どうして…手が、、
手が震えて、うまく自分の名前が書けない。
本当は、こんなの同意なんかしたくない。。
私…
手術なんかしたくない！！
合併症のリスクの事とか聞くと、ますます怖くなってくる。
もしかしたら…
って考えるとね。。
やっぱり怖くなっちゃうじゃん。。
そして、主治医の説明の中で、手術から
約2週間程度で退院できることもわかった。
意外。笑
だって、もっと1ヶ月くらい入院しなきゃいけないと思ってたから。笑
結構、驚き。笑
そんなにすぐ良くなるものなの…？笑
だって、大腸を全部取って、人工肛門も作るんだよ…？
大丈夫なのかな…？
主治医のことは、めっちゃ信頼しているけど。。
不安。
それに、手術が終わったらもうそこで終わりではなく…
手術が終わってからも、定期的な検査が必要ということも言われた。
生きている限り、
永遠に続く定期的な検査。。
終わりなき通院。。
どんな検査を定期的にするのかというと…
・わずかに残った大腸粘膜の内視鏡検査
・胃カメラ(胃と十二指腸検査)
・脳
・甲状腺エコー
・造影剤CT検査
(デスモイド腫瘍などのチェック)
などなど…
これらの検査を、半年から1年ごとに検査をしなきゃいけないようで。。
大腸癌になる前は大腸内視鏡検査と胃カメラ、採血だけだったけど…
これからはこんなに、定期的に検査をしなきゃいけないの…？
って。。
いや…
それよりも何種類もの検査を定期的にしなきゃいけないくらい、それくらい自分は病気に罹りやすい体質なのかと思うと、何だか悲しくなった。
術前処置ニフレック
術前説明中、主治医から、
「手術前日にニフレックという下剤を飲んで、腸の中を空っぽにしなきゃいけないからね」
と言われた。
は…！？！？
その瞬間…
もう一気に、全てが嫌になってしまった。
出たよ、、
マグコロールの次はニフレックかよょ…
2リットル最悪すぎ。。
もう嫌。。
絶対に、嫌！！
一瞬にして絶望的な気持ち。
頭の中、真っ白。。
奈落の底に突き落とされたような気分。
まさか、今回の入院で2リットルの下剤を飲むことになるなんて、思ってもいなかったから。
私が嫌がっているのを察知したのか、主治医は
「下剤ね…」
「2リットルの量を飲むのは、もうこれで最後だから…」
と言った。
主治医曰く、大腸全摘した後の内視鏡検査は、下剤を2リットルも飲まなくてもできるとのことだった。
それでも全く下剤を飲まなくても内視鏡検査ができる、というわけでもないらしくて。。
結局は、少しだけでも下剤は飲まなきゃいけないって。。
少しだけって、それがどれくらいの量かはわからないけど。
でもこれは仕方ないもんね…
2リットルと比べたらマシだよね。。
それでも…！！
2リットルの下剤を飲むのが今回で最後、と言われても、どうしても嫌だった。
だって、2リットルの量を飲む辛さを知っているから。
大変だということがわかっているから。
苦しくて、辛くて、気持ち悪くて…
もう想像しただけでも、吐き気がしてくる。笑
それに、ニフレックは今まで1度も飲んだことがなくて。
でもニフレックという名称だけは知っている。笑
2リットルの下剤の中で、1番有名な気がする。笑
それに数年前、兄が内視鏡検査をした時にニフレックを飲んでいた。
兄曰く、
『匂いはレモン、
味はゴムみたい』
そう言っていた。
そもそも、ゴムの味ってどういうこと…？笑
って、その時思ったのを覚えている。
もうそんな味がするような飲み物、人間が飲むような飲み物じゃないでしょ。笑
でも、味はゴムみたいっていうのは兄情報だし、、
私は実際にニフレックを経験したことがないから、はっきりとした味は飲んでみないと分からない。
それに、もし2リットル全部飲めなかったら…
考えただけで、不安が一気に込み上げてくる。
本気で逃げたい…
複雑な気持ちのまま、無事に手術の説明が終了。。
家族と一緒に部屋を出て、再び自分の病室へと戻る。
大きな窓の外を見ると、もう真っ暗になっていた。
綺麗な夜景が窓いっぱいに広がっていた。
街灯の光がキラキラ輝いていて。。
本当、景色だけはいいんだから…
その反面、今の私の気分はとても最悪。。
ふと時計を見てみると、もうすぐ面会時間が過ぎる頃だった。
気づいたらもうこんな時間なんて…
「じゃあ、もう帰ろうかな…」
とママと兄は言って、家に帰る準備をする。
そして、一緒に病室を出て、廊下でバイバイした。
帰っちゃった…
そのまま、ひとり寂しく自分の病室に戻った。
頭の中は手術のことよりも、2リットルの下剤のことでいっぱいだった。
ニフレック…
手術のことなんて、今はどうでもいい。
手術前日（明後日）のニフレックとの闘い。
手術よりも嫌だ…
どうしてこんなことに…
下剤さえなければ、どれだけよかったことか。。
何もかもが嫌になって、泣きたくなって、帰りたくて、、
どうして私は病気なの…？
病気じゃない人が羨ましい。
健康な人が羨ましい。
普通で当たり前の生活が送れることが、どれだけ大切なことか…
つい数年前まで、病気とは無縁な人生で、私は健康体だったはずなのに。
こんなのありえない…
本当にありえない…！！
もう家に帰りたくて帰りたくて、仕方なかった。
無事に、手術を乗り越えられるだろうか。
私は、痛みや苦しみに耐えることができるだろうか。。
手術も、ニフレックも、痛いのも嫌だ。
もう辛い…
今、自分に起きている状況、全てが嫌になった。
自然と涙がこぼれ落ちる。
涙を拭いても拭いても、どんどん溢れ出てくる。
大丈夫、大丈夫。
きっとなんとかなる。
大丈夫…
そう自分に言い聞かせる。
そのまま、ベッドから見える夜景を眺めながら、この日は眠りについた。
追い込まれる心
2019年2月2日。
入院2日目。
この日は、特にやることがなくて暇だった。
日勤担当の看護師さんから、
「明日は2リットルの下剤を飲む日で大変だから、今のうちにゆっくりしておいてね〜」
と言われた。
ついに明日、ニフレックを飲まなきゃいけないんだ…
すごく憂鬱…
とにかく早く、全てが終わってほしい。。
つい、そんなことばかり考えてしまう。
飲まなきゃいけないものは、もう飲むしかない。
私に拒否権なんて、ないんだから。
もう諦めるしかない。。
しかも…
同じ病室のおばあちゃんが、やけにしつこく絡んでくる。
「〜でね、〜〜だったのよ。それでね…」
はぁ。。
入院してから、何だかため息ついてばかり。
しかも、その例のおばあちゃん、何言ってるのかよくわかんないし、、
本当、話しかけてくるのやめて…
もうひとりにさせて…
そんなことを思うだけで、実際に言えるような勇気は私にはなく…
はっきり言えばいいだけの話なんだけどさ。。
でも、今の私にはそんな風に言える元気もない。。
もう心が、どんどん壊れていくような気がした。
気持ちに全然余裕がない…
いつまでも、イヤイヤ言っていても、現実は何も変わらない。
今までの検査も何とか乗り越えてきたし、きっと何とかなると信じて。
ということで、今回はここまで！！
最後に…
今回は、
私の闘病日記vol.15
『術前説明』
をみなさんにお話しました。
いかがでしたか？
次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています！
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