今回は…
私の闘病日記vol.21
『HCU病棟から一般病棟へ』
をみなさんにお話ししたいと思います。
前回のお話を読んでいない方はこちらから
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そして。
私と同じ病気で悩んでいる方。
または。
大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。
そして。
私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。
仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。
将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…
中には『自殺』を
してしまう人だっています。
何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。
私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。
でもね…
正直に言えば!!
もしも今のあなたの体に
何も病気がなくて、元気な状態であれば…
私は、
あなたが『羨ましい』です。
だって…
私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。
病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…
と思うことも多いです。
でも!
人の悩みに、
大きいも小さいもない。
そんな風にも思います。
私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。
いろいろな人がいるけれど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。
そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。
私の闘病日記
では、ここからは、
私の闘病日記vol.21
『HCU病棟から一般病棟へ』
をお話していきたいと思います。
一般病棟へ移動
そして…
術後の容体が安定しているということで…
ついに!!
一般病棟への移動
決定しました!!
やっと、、
やっとこの時が来た。。
HCU病棟の雰囲気はなんというか、重苦しいというか。。
とにかく、いち早く一般病棟に戻りたい…!
でも…
一般病棟に戻るということは、また“例のおばあちゃんがいる病室に戻る”ということを意味している。
もちろん、HCU病棟から一般病棟に移動できるのは嬉しい。
だけど、、
もうあのおばあちゃんには会いたくない…
喜びから一転、一気に憂鬱な気分になった。
はぁ………
自然とため息が溢れる。
だって、勝手にカーテンを開けて中に入ってくるし、ずっと話しかけてくるし。。
あの病室には
二度と戻りたくない……
例えばだけど、、
病室って変えてもらうことってできるのかな…?
というかいっそのこと、看護師さんから、
『ちょっと急だけど、病室が移動になりました!!』
とか言われないかな。。
でも…
ただこうやって待っているだけじゃダメ、、だよね…
ちゃんと自分から理由を話せば、病室って移動できるかな…?
いやいや、、
そんなわがままなこと言って、手間のかかる面倒な患者だなんて思われたくないし。。笑
でも今考えると、
ちゃんと看護師さんに言えばよかった……!!
って後悔しているんだけどね。。
そして…
一般病棟へ移動する時間になった。
看護師さんが車椅子を用意してくれて、そこまでなんとか自力で歩かなければならない。
車椅子まで遠すぎ……
“遠すぎ”といっても、病室の出入り口付近に車椅子が置かれていて、その距離約2メートル。
たったの2メートル。
だけど…
立つことさえ難しい今の私の状態では、歩くということはまさに至難の業。。
少しの移動でも一苦労。
それに加えてベッドから離れる時、管が多いから結構絡まっちゃって。。
看護師さんが管を上手に点滴スタンドに巻いてまとめてくれるんだけど、その待っている時も体を起こしている状態だから、それがもうつらくてつらくて…
早く、、
早くまとめて!!
もちろん看護師さんには、私の心の叫びは聞こえていないため、どのように管を整えると綺麗にまとまるのか試行錯誤しながら手を動かしている。
いやいや、、
そんな綺麗に
まとめなくていいから……
とにかく早く、、
その間も頭がグラグラして、めまいがするというか重い貧血症状のような、、
ただ体を起こしているだけなのに、時間が経てば経つほど吐き気を催してきて、すごくしんどい。
すると…
看護師さんは、点滴などの管を全てまとめ終えて、
「じゃあ、移動しましょうね〜」
と言った。
そのままベッドの脇に足を出して、点滴スタンドに掴まる。
足全体に力を入れて、思い切ってその場に立ち上がると、、
あっ……
吐きそう。。
血の気が一気に引いていくのを感じた。
まるで自分の体じゃないみたい。。
とりあえず車椅子まで頑張って歩くしかない。
ナマケモノのようにゆっくり、ゆっくりと。。
一歩ずつ確実に。
そして…
無事、車椅子に到着!!
よかった。。
看護師さんに車椅子を押してもらって、HCU病棟を出る時。
HCU病棟専属の看護師さんたちは、
「頑張ってね!」
「またね〜!」
と私に声をかけてくれた。
看護師さんみんな優しい人ばかりで、少し心が救われた気がした。
頑張って早く
退院しなきゃ……!!
そして…
看護師さんに見送られながらHCU病棟を出ると、外の空気が懐かしく感じた。
どこからか風が漏れているのか、空気がひんやりと冷たくて、ちょっと寒いくらいだった。
まだ2月だから、寒いのは当たり前だけど。。
膝にかけていた毛布をもう1度掛け直して、少しでも体が冷えないように中に手を入れた。
寒いぃ……
一般病棟まであとどれくらい…?
ベッドに横になりたい。。
一般病棟へ行く途中、何回か車椅子がガタガタ揺れた。
看護師さんに、
「揺れると痛いだろうけど、少し我慢してね〜」
と言われたけど、振動による痛みはそこまで感じなかった。
それよりも倦怠感と吐き気がつらくて、一刻も早くベッドに横になりたい。
一般病棟までの道のりは、暗くて静かで、何だか寂しい雰囲気だった。
いかにも心霊番組で出てきそうな、気味の悪い感じ。。
怖い。。笑
そんなしょうもないことを考えたりして、車椅子に揺られながら一般病棟へ向かった。
一般病棟に到着
そして…
「もうすぐ着きますからね〜」
と看護師さんは言った。
病棟につながっている扉を開けると…
見覚えのある景色が目の前いっぱいに広がった。
ちょっと懐かしい。笑
ということで、やっと…
一般病棟に到着……!!
病棟は変わらず10階のまま。
問題は、私の病室はどこなのか、ということ。
またあの例のおばあちゃんと一緒の病室なのか、それとも違う病室に変更になったか…
そういえば、手術当日の朝に看護師さんから、
「もしかしたらHCU病棟から戻ってきた時、今とは違う病室になることもあるから、もしそうなったらごめんね!」
と言っていたのを思い出した。
ってことは…
病室が移動になる可能性は、ゼロじゃない。
まだ勝算はある。
ただひたすら祈る。。
どうか、、
病室変わっていますように……!!
病室が変わったとしても、また窓側のベッドでありますように……!!
すると…
「もうすぐ病室に着くからね〜」
と看護師さんは言った。
さて。。
結果はいかに……!?
ドキドキドキドキ……
私が元々入院していた病室を通り過ぎる、、
かと思いきや…
車椅子はそのままグッと曲がった。
Oh my god……
結局。。
今までと変わらず、またあのおばあちゃんのいる病室に戻ってきてしまった。
やっぱり、そうなりますよね。。
でもちょっと期待してたんだけどな。。笑
またおばあちゃんと同じ病室…
先が思いやられる。。
「〜でね、、」
「それから、〜だったんだよ…」
早速病室から、おばあちゃんの話し声が聞こえてきた。
何だか、、元気そう。。
今日は勝手にカーテンを開けてきたり、話しかけてきたりはしないと思うけど…
おばあちゃんも私と同じ日に手術してるから、痛みもあるだろうし。。
どんな手術をしたのかは、私にはわからないけど。
そんなことを考えながら、車椅子からベッドへ移動する。
痛すぎて思うように動けないし、着ている病衣もずれちゃうし。。
もう嫌だ……
ついイライラしてしちゃって。
やっとのことで看護師さんに手伝ってもらいながら、ベッドに移動完了。
管や点滴をなるべく動かさないように、慎重に持ち上げて整える。
ただベッドに横になるだけなのに、ものすごく体力を使った感じがした。
無事にベッドへの移動を果たした私は、もうすでに疲れ切っていた。
考えてみると、昨日手術をして痛みと闘って、今日も痛みと闘いながらもたくさん歩いたりして。。
これは…
私にとって、
人生最大の試練。
乗り越えなければいけない、絶対に。
すると、看護師さんは、
「少し時間が経ったら、一緒に病棟を歩こうね!」
と言った。
ちゃんと歩けるかな……
とりあえず疲れたから一旦休もう。。
大きな窓から見える外の景色を見たり、スマホを見たりして過ごした。
スマホを触るのは手術前以来。
Twitterもインスタも見るのが久しぶりに感じる。
SNSを見ると…
みんな友達と遊んだとかデートしたとか、結婚したとか…
そんな幸せ投稿ばかりがズラーッと並んでいた。
いいな……
みんな人生楽しそう。。
他人への嫉妬と羨望。
同世代の友達が羨ましい。
みんな健康的で、元気そうで。。
それに比べて、私は…
何やってるんだろう。。
底なし沼に入り込んでいくように考え始めると、だんだん泣きそうになってきた。
これ以上SNSを見ると、自分のことも嫌いになっていきそうで、、
スマホの電源を落として、机の上にそっと置いた。
なんで……?
どうして病気に
なっちゃったのかな。。
入院してから、ため息ついてばかり。
みんなにとっての当たり前は、今の私にとっては特別なことのように感じる。
それに『術後5日間は水を飲むのは禁止』と主治医から言われていた。
その間は何も飲めないし、もちろん何も食べることができない。
5日間も耐えられるかな。。
今の時点で、管は3つ付いているし点滴もある。
いつから普通の生活に戻れる…?
この先、私、大丈夫だよね…?
大腸がなくても元気に生きていけるよね…?
病棟内ウォーキング
しばらく病室のベッドの上でボーッとして過ごしていると、
「櫻根さん〜」
「ちょっと病棟の中を歩いてみよっか!」
と看護師さんから言われた。
早く良くなるには、頑張って歩くしかない。
そして…
再び看護師さんに手伝ってもらいながら、重い体を起こす。
うっ……
耐え難い痛みに襲われて、声を出すこともできない。
倦怠感に加えて、さっきよりも痛みが凄まじかった。
一瞬息ができなくなるような感覚に陥る。
めっっっちゃ痛い……
そして…
看護師さんは管や点滴が絡まないように慎重に持ち上げながら、それぞれ点滴スタンドに巻いていく。
綺麗にまとめ終わると、看護師さんは、
「では、立ってみましょうかね〜」
と言った。
よし……
ここからが本番。
頑張れ、、私……!!
なんとしてでも歩く。
絶対に。。
一旦ベッドの脇に体を移動させて足を出すような体勢になり、そのまま思い切って立ち上がった。
すると…
やばい、、無理かも。。
このまま倒れそう。。
意識が飛びそう。。
体に全く力が入らない。
気を確かに持たないと……
目の前がグラグラするというか、めまいというか、、
その上、吐き気もひどくなってきた。
立ち上がったばかりだというのに、もうベッドに横になりたい。
そして…
看護師さんは、
「では、ここから少し歩いてみましょうね〜」
と言った。
待って、待って、、
ちょっと待って…
つらいよ、、しんどいよ。。
でも我慢しないと…
まだ歩き始めてもいないのに、ここで諦めるわけにはいかない。
点滴スタンドに必死にしがみつきながら、死ぬ気で一歩一歩進んでいく。
おばあちゃんみたいに前屈みになりながらも、看護師さんと一緒に少しずつ前へ。
それと同時に、どんどん不安感も増していった。
そう…
どんどんベッドから離れていく不安感。
歩けば歩くほどベッドから離れていき、すぐ横になることができないと思うと心が動揺した。
なんというか、、
綱渡りを渡っているような気分。。
もう後戻りはできない。
そして、ついに…
病室から出ることに成功。
でも、達成感なんてものは一切なく、嬉しくもなんともなかった。
だって、、
また病室に戻る時、今頑張って歩いてきた距離を歩かなければいけないわけだから。。
少なくとも病室まで戻る体力は、私にはもう残っていない。
強い倦怠感、ひどい吐き気、凄まじい痛みの三重苦。
もう無理。。
限界……
もっと歩きたかったけど。。
病室を出てから約1歩か2歩程進んだところで、悔しくももう歩いていけるような状態ではないと判断した。
そして…
看護師さんに、
「病室に戻りたい、、です…」
と伝えると、来た道をUターンすることに。
早く病室に戻りたくても、なかなか前に進むことができない。
車椅子がほしい……
なんて思ったけど、最後の力を振り絞ってそのまま歩き続けた。
たった数メートルですら歩くのがつらい。
看護師さんと一緒に、少しづつゆっくりと前へ進んでいき…
やっと自分の病室に戻ってくることができた。
ベッドの脇に座ると、少しだけ体が楽になったような気がした。
そして…
看護師さんに、管や点滴が絡まないように点滴スタンドから外してもらったあと、ベッドに横になると、とてつもない安堵感に包まれた。
ベッドの上の安心感……!!
とにかく疲れた。。
ただ少しの距離を歩いただけなのに…
こんなちょっとしたことで疲れちゃうなんて。。
今の状態で約2週間後に退院できている自分の姿が全く想像できない。
不安でしかない……
ということで、今回はここまで!!
最後に…
今回は、
私の闘病日記vol.21
『HCU病棟から一般病棟へ』
をみなさんにお話しました。
いかがでしたか?
次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!
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