今回は…
私の闘病日記vol.34
『ICU病棟から一般病棟へ』
をみなさんにお話ししたいと思います。
前回のお話を読んでいない方はこちらから
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そして。
私と同じ病気で悩んでいる方。
または。
大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。
そして。
私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。
仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。
将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…
中には『自殺』を
してしまう人だっています。
何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。
私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。
でもね…
正直に言えば!!
もしも今のあなたの体に何も病気がなくて、
元気な状態であれば…
私は、
あなたが『羨ましい』です。
だって…
私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。
病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…
と思うことも多いです。
でも!
人の悩みに、
大きいも小さいもない。
そんな風にも思います。
私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。
いろいろな人がいるけど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。
そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。
私の闘病日記
では、ここからは、
私の闘病日記vol.34
『ICU病棟から一般病棟へ』
をお話していきたいと思います。
術後の回診
2019年4月2日。
手術翌日。
病室の窓から差し込む光で朝になったことに気がついた。
やっと朝になった……
吐き気と嘔吐に苦しみ、結局治ることなく朝を迎えた。
手術が終わってからだいぶ時間は経ったけど、常に吐き気のある状態。
もう、、
つらいよ、苦しいよ。。
すると…
前回と同様術後のレントゲンを撮るとのことで、放射線技師が大きな機械を引っ張って病室の中に入ってきた。
放射線技師は、私の背中側に硬い鉄の板のようなものを入れた。
あっ……
痛い、痛い、痛い。。
やっぱり動くと少し痛みがあるけど、前回の術後ほどではなかった。
レントゲンの機械や体をずらしたり…
体の位置を最終調整して、ようやく撮影が始まった。
早く終わらないかな。。
何回か撮影を繰り返したあと、無事レントゲンは終了した。
なんか、、疲れた。。
そして…
レントゲンを撮り終えてから、少し時間が経った頃。
大腸外科の先生たちが病室に入ってきた。
その中に主治医はいなくて、見たことのない先生もたくさんいた。
ベッドの上で軽く会釈をして挨拶を交わし、手術の傷や管の確認を終えると、大腸外科の先生たちは病室をあとにした。
それからほどなくして、肝胆膵外科の先生たちが病室の中に入ってきた。
すると…
先頭にいた胸毛先生は、
「ほんの小さな腫瘍を取るのが、本当に大変でね〜」
などなど。。
またその話、、
もう何回も聞いたょ……
そして…
傷口や管の確認をしたあと、胸毛先生は肝胆膵外科の先生たちと共に病室から出て行った。
はぁ。。。
しんどい……
それからは、看護師さんにベッドの背もたれ部分を起こしてもらって、体を拭いてもらった。
ただベッドの背もたれ部分を上げてもらっただけなのに、極度の貧血っぽく頭から血の気がサーッと引いていくのを感じた。
ヤバイ。。
クラクラする……
新元号『令和』
体を拭き終えると、看護師さんは、
「小さいテレビあるから見る?」
と言った。
いや、、
正直吐き気の症状がある中、テレビを見る余裕なんてない。
そう思ったけど…
少しでも気が紛れるなら。。
そう思って、
「テレビ、、観ようかな…」
と伝えると看護師さんは、机の上に小さなテレビをポンっと置いて電源ボタンを押した。
テレビがつくと…
『令和』
この2文字が目に飛び込んできた。
“れいわ”……?
政治の人が、
「新しい元号は『令和』であります」
と言っている。
『令和』と書かれた額縁を肩の高さあたりに掲げて発表していた。
…
私が手術をした日。
つまり、、
2019年4月1日。
あなたは覚えてる?
この日は…
新しい元号が発表される日だった。
そうだ。。
昨日発表だったんだよね……
『令和』か。。
テレビでは、”新元号『令和』についてどう思うか”街の人にインタビューをしていた。
インタビューを受けている人はみんな、
「なにそれ〜」
「どういう意味?」
「何で”令和”なの?」
などなど。
でも…
新元号が令和だとか、その由来がどうとか。
今の私にとって、そんなことはどうだっていい。
この強烈な吐き気がなくならない限り私は、正気でいることはできないだろう。
ICU病棟ウォーキング
昨日手術が終わって朝になっても、吐き気が全くと言っていいほど治らない。
すると…
看護師さんから、
「吐き気止めの薬あるけど、飲んでみる?」
と聞かれた。
いやいや……
昨日から何度も何度も吐いているのに、何かを飲んだりしたらまた嘔吐始まっちゃうよ。。
嘔吐物容器を口元に当ててもらっても、もう胃液さえ出ない。
ただえずくだけ。
苦しい。。
死にそう……
こんなに長時間吐き気と嘔吐が止まらないなんて、人生で初めて。。
吐き気止めの注射も効果なし、これ以外の対処法も、、
きっともうない。
今日一般病棟に戻る予定だけど、このままこんな状態で戻っても大丈夫なのかな。。
そもそも今日、一般病棟に戻れる…?
戻れるとしても吐き気と嘔吐のある状態で、車椅子に乗って移動できる自信もない。
一般病棟に戻る途中で、嘔吐が始まったらどうするの…
それか…
先生や看護師さんの判断で、今日もICU病棟で入院、、
ってことになったりするのかな…
もしそうなったら、、
嫌だなぁぁぁ……
本当不安でしかない。。
すると…
看護師さんは、
「じゃあ、早速歩いてみようか!」
と言った。
いや。。
歩ける確率0パーセント。。
とにかく常に吐き気のある状態で、全く歩ける気がしなかった。
ベッドに寄りかかっている状態でも、今すぐにでも吐きそうなのに…
ここから立ち上がって、歩くなんて想像すらできない。
でも…
歩かないと一般病棟に戻れないような気がする。
今日も1日ここで、ICU病棟で過ごすなんて嫌だ!!
何としてでもここは踏ん張って、少しでも歩いてみせる!!
気合いを入れて、思い切って上半身を起こしてみると…
あっ、、
無理かも……
自分で自分の体を支えるのも難しいくらいフラフラして、目の前の景色が歪んで見えた。
ここまでとは思わなかった。
ただ体を起こしただけなのに。。
この状態で歩くとか、まさに至難の業…
自信が更になくなっていく。
看護師さんに硬膜外麻酔のボタンを押してもらって、背中から鎮痛薬を注入させる。
とにかく体の倦怠感がひどくて、頭の方から血の気が一気に引いていくのを感じた。
私、、
絶対歩けない。。
結局耐えることができず、一旦またベッドに横になってしまった。
前回の術後よりも動くことができないし、ましてや体調も悪すぎて到底歩けるような状態ではない。
そんなことを言っていても、仕方ないのはわかっているけど。。
今回は本当に無理かもしれない。
起きて歩くなんて、簡単なはずなのに…
起き上がることさえ、今の私にはものすごくつらい。
でも…
それでも!!
少しだけでも歩かなきゃ…
そう思ってもう一度、看護師さんに体を支えてもらいながら体を起こした。
ここでへこたれている場合じゃない。
自信をなくして諦めている場合じゃない。
これは試練。
乗り越えなければいけない。
体を起こしたあとベッドの手すり部分をギュッと掴んで、やっとの思いで脇に座ることができた。
今すぐにでも横になりたいくらい、強烈な体のだるさと吐き気が襲ってくる。
耐えろ、、私……!!
負けるな!!
歩かなきゃ何も始まらない。
そう思いながら、一気にその場に立った。
手術の傷がグーッと下に引っ張られるように、痛みも激しくなってきた。
イタイ、イタイ、イタイ……
それに加えて、足に全く力が入らない。
このまま倒れそうで、意識が飛びそうな感覚。
気を確かに持たないと。。
すると…
看護師さんは、
「あそこに置いてある車椅子まで、歩いてみましょうかね〜」
と言った。
体に繋がれている管や点滴などが絡まらないように、点滴スタンドに巻いて綺麗に整えてもらった。
車椅子まで、一歩一歩ゆっくりと進んでいく。
しんどい。。
きつい。。
ベッドから車椅子まで、たったの2,3メートル程なのに、その距離がまるで100メートルくらいあるように感じた。
遠すぎる…
それでも少しづつ、一歩数センチ進むようなスピードで前へ進んでいく。
ベッドから離れれば離れるほど、そう簡単には戻ることはできなくなる。
車椅子に近づくにつれて、どんどんベッドから離れていく不安感が募っていった。
ウォーキング断念
そして…
無事に車椅子まで歩くことができ、ゆっくりと着席した。
座る瞬間も鋭い痛みが襲ってきて、一瞬息ができなくなるような感覚に陥った。
すると…
「少しだけ待ってて!!」
何かを思い出したのか、看護師さんはそう言って、病室から出て行ってしまった。
ちょっと、、
行かないで……!!
ひとりに残されると、めちゃくちゃ不安。。
しかも今、手元にナースコールもないし。
それってつまり何かあった場合、看護師さんを呼ぶ手段がないから、、
私どうしたらいい……?
車椅子に座っているだけでも吐き気はどんどん増していき、そして倦怠感ももう限界を迎えようとしていた。
ベッドに戻って、横になりたいょ…
看護師さん、、
早く戻ってきて!!
もう車椅子から転げ落ちて死にそう。。
前回の手術の時は、あまり吐き気とかはなかったのに。
やっぱり胸毛先生が手術中、十二指腸を触っちゃったのが原因なのかな…
このことに関しては胸毛先生から直接説明があったわけじゃないから、本当のところはわからないけど。。
さっきの回診でも、このことについては何も言っていなかった。
吐き気さえなくなれば、絶対に歩ける自信があるのに、、
こんなのもう嫌。。
我慢できない……
これ以上は、、
そう諦めかけていると…
「ごめんね〜」
「お待たせ!!」
やっと看護師さんが病室に戻ってきた。
そして…
また車椅子から立ち上がって、歩こうと試みたけど、、
それから一歩も進むことができず、また車椅子に座ってしまった。
もう限界、、かも……
「ベッドに戻りたい…」
看護師さんにそう伝えて、体を支えてもらいながらベッドまで戻り、無事に横になることができた。
一般病棟に到着
結果。
全くと言っていいほど歩くことができなかった。
そのため、血栓予防の弾性ストッキングも履いたまま、一般病棟に戻ることになった。
この弾性ストッキング、本当に窮屈で不快で。。
本当は脱いでから一般病棟に戻りたかった…
でも!!
このままICU病棟に、もう1泊することにならなくてよかった。。
一般病棟に戻ることができて、本当によかった。
そして…
看護師さんがまた病室に来て、
「じゃあ、これから一般病棟に移動しましょうね〜」
と言って、点滴スタンドに管や点滴などをまとめてもらって、、
ベッド脇にある車椅子に移動する。
たった少しの移動でも結構体力使う。
車椅子に移動して、看護師さんに押してもらう。
早くベッドに横になりたい…
横になる以外の体勢は全部つらい。
とにかく、、
つらい、、すごくしんどい。。
お世話になったICU病棟の看護師さんたちに軽く挨拶をして、そのまま病棟を出た。
ICU病棟から出ると結構ひんやり涼しくて、久しぶりに外の空気を吸ったような、そんな心地よさがあった。
一般病棟へと繋がるエレベーターを待っていると…
看護師さんは何か用を思い出したのか、
「ちょっとごめんね!」
「違う人に交代するね〜」
そう言って、どこかへ行ってしまった。
すると…
近くにいた清掃員のおばさんに、車椅子を押してもらうことになった。
車椅子に座ったまま後ろを振り向くと、、
あっ!!!
「久しぶり!!」
と清掃員のおばさんは言った。
前回の入院の時に出会った清掃員のおばさん。
病棟内を歩いていた時に、よく話しかけてくれて、いつしか会う度に仲良くなった。
清掃員のおばさんから、
「絶対にすぐ治るから大丈夫だよ!」
と言ってもらえて。。
久しぶりに話せて少しホッと安心した。
清掃員のおばさんに車椅子を押してもらって、進んでいくと…
やっと!!
一般病棟に到着した。
ICU病棟にいた時は、なんだか自分だけが違う、遠くの世界にいたような、どこか寂しい気持ちになるような、、
すごく心細かった、というか。。
だからやっと一般病棟に戻ってきた時は、なんとも言えないくらいの安心感があった。
ナースステーションの近くで清掃員のおばさんと別れて、一般病棟の看護師さんにバトンタッチ。
そのまま看護師さんに車椅子を押してもらって、前へ進んでいく。
そして…
無事、病室に到着!!
入院した日と同じ病室。
でも!!
ベッドが窓側に変わっていた。
窓側最高すぎる……!!
結構嬉しい。笑
やっぱり病棟が10階ということもあって、景色も抜群に良い。
でもまだまだこれから。
一般病棟に戻ってきてからも、吐き気や嘔吐も全く治ることなく続いていた。
毎回ナースコールを押しては、看護師さんに病室まで来てもらって背中をさすってもらって…
早く元気になりたい。
一体いつになったら楽になれるんだろう。
この日は結局、あまりにも体調が悪くて病棟内を歩くことはできなかった。
ということで、今回はここまで!!
最後に…
今回は、
私の闘病日記vol.34
『ICU病棟から一般病棟へ』
をみなさんにお話しました。
いかがでしたか?
次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!
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