私の闘病日記

私の闘病日記vol.4『超音波内視鏡下穿刺吸引法と膵SPN』

あゆ
あゆ
こんにちは!

今回は…

私の闘病日記vol.4
『超音波内視鏡下穿刺吸引法と膵SPN』

をみなさんにお話ししたいと思います。

前回のお話の続きになります!

前回のお話を読んでいない方は、下に貼っておくので、ぜひこちらから読んでくださいね!

私の闘病日記vol.3
『術前検査と主治医との出会い』

私の闘病日記vol.3『術前検査と主治医との出会い』 今回は… 私の闘病日記vol.3 『術前検査と主治医との出会い』 をみなさんにお話ししたいと思います。 前回のお話の続きにな...

ぜひ、読んでね〜!

そして。

私と同じ病気で悩んでいる方。

または。

大切な家族に私と同じ病気にかかってしまった方に向けて、少しでも勇気になればと思っています。

私みたいに『体』に問題を抱えてる人、それに体は元気だけど『心』に何かを抱えてる人。

いろいろな人がいるけれど、

『生きてる』ってことは、本当にラッキーなんだよ。

そんな当たり前なことに今回、あなたが気づいてくれたら嬉しいです。

私の闘病日記

では、ここからは、

私の闘病日記vol.4
『超音波内視鏡下穿刺吸引法と膵SPN』

をお話していきたいと思います。

それでは!

あゆ
あゆ
Let’s go!

膵臓の白い影

内視鏡の待合室で休んでいたら、受付の人に声をかけられた。

「この後、先生からお話があるから、少しここで待ってて」

と言われた。

(え…今日は先生の診察はないはず…)

何だか嫌な予感しかない。

動揺を隠せないまま待合室で待っていると、知らない先生がやってきた。

そして…

私とママは、別の部屋に案内された。

この日は、主治医は不在だったため、代わりに別の先生が話をすることになったらしい。

話の内容は、この前の造影剤CT検査の結果についてだった。

「膵臓に白い影が見つかりました」

と先生は言った。

(白い影…?)

ドラマでよくあるけど、白い影とか黒い影といったら、まず最初に思い浮かべるのが『癌』だった。

すると…

先生は、

「年齢的に、おそらく癌ではないと思うけど、何かしらの腫瘍の可能性があります」

と言った。

たしかに、年齢はまだ22歳で若いのかもしれない。

でも…

癌の可能性はゼロではない。

この白い影がもし癌だったとしたら…

一体、いつになったら安心できるんだろう…

そのまま残しておいても大丈夫な腫瘍なのか、すぐに取った方がいい腫瘍なのか。

詳しく調べるために、検査をしなければいけないとのことだった。

先生は、

「2泊3日入院して、膵臓の検査をすることになります」

と言った。

(検査ごときで、入院しなきゃいけないの…!?)

結構、気持ちが沈んだ。。

超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)という検査をするとのことだった。

簡単にいうと、腫瘍に針を刺して検体を取る検査だと説明を受けた。

いつもの内視鏡検査室で、検査を行うとのことだった。

そして…

腫瘍が良性か悪性か病理診断をして、それから手術で取るか取らないか決めることになった。

出血や感染などの偶発症は2%以下で、比較的安全な検査だと伝えられて、少し安心した。

先生から、

「偶然このタイミングで検査して、見つかってよかったよ。不幸中の幸いだね」

と言われた。

不幸中の幸い…

前の病院でも、たくさんポリープが見つかった時にそう言われたけれど、

やっぱり幸いなんて、全然思えなかった。

そりゃ、ひどくなる前に今、見つかってよかったのかもしれないけど。。

お会計が終わった後、入院の予約をしてから家に帰った。

(そっか…私、大腸だけじゃなくて膵臓も悪いのかも…)

膵臓の白い影が悪いものなのか、大丈夫なものなのか、早く知りたい。

だけど…

知るのが怖くて、もうどうしたらいいかわからなかった。

最近ずっと嫌なことばかり続いているから、今回も悪い結果が出てしまうのではないかと不安でいっぱいになった。

(どうか本当に、大腸以外はなんともありませんように…)

もう祈ることしか、自分にできることはない。

正直、大腸も半年に1回内視鏡検査をしていれば、癌になんかならないと思っていた。

もし、癌になるとしても、もっとずっと先のことだと思っていた。

まだ結果はわからないけど、自分の知らない間に、膵臓もこんなことになっていたなんて。。

大腸も膵臓も、全然信じられない。

やっぱり最初はどうしても、今の状況を受け入れることができなかった。

CTの結果、やっぱり聞いた時はがっかりした。

だけど…

少し時間が経つと、もう悲しいとか怖いとかは思わなくなった。

病気になることに、慣れちゃったのかもしれない。

手術すれば治るのだから、治らないわけではないんだから。

ちゃんと病気と向き合うしか、これから先、生きられる方法は他にはない。

(きっと、絶対に治る…治るだけマシなんだ)

早く、無事に全てが終わってほしいと願った。

年末年始の時期で楽しいはずのなのに、これから入院と手術があると思うと、心の底から楽しめなかった。

怖いだとか悲しいだとか、そんなこともう思わない。

あとはなるようになるという、そんな気持ちだった。

検査入院準備

年を越して、2019年。

1月6日。

検査入院前日。

夜から入院の準備を始めて、寝る直前に入院準備が終わった。

ギリギリ。笑

(今回のは、2泊3日だからそんな持って行かなくても大丈夫か…)

次回、また入院準備をする時、楽なように、持って行くものをリスト化しておくとこにした。

今回は手術じゃなくて、検査だけだし。

(明日の今頃は、もう家にいないんだな…)

そう思うと、自然と寂しくなって、ため息が出た。

でも今回は2泊3日だけの入院だから、なんとか頑張れそう。

問題なのは、手術の時の入院…

検査もささっと終わらせて、早く家に帰ろう。。

2泊3日の入院スタート

1月7日。

検査入院当日。

朝は早く家を出て、病院へ向かった。

午前11時から、入院することになっていた。

入院手続きをするために、受付の人に書類を渡す。

呼ばれるまで、椅子に座って待つことになった。

入院という自分にとって非現実的な感じと、先の見えない不安から恐怖を通り過ぎて、変なワクワク感さえあった。

テスト前のテンション的な…笑

すると…

思ったよりも早く呼ばれた。

「あなたが入院するのは◯階です」

と、受付の人から、今回入院する病棟を言われる。

事前に言われていた階と、違う階だった。

無事に入院手続きを終えて、病棟までの道のりを簡単に説明を受けた。

病棟の看護師さんに渡す書類などを手に持ち、エレベーターに乗って入院する病棟へ向かった。

エレベーターから降りた瞬間、自分が一気に病人になったように感じた。

病棟の中はさっきまでと、まるで雰囲気が違う。

そのまま歩いてナースステーションへ向かうと、看護師さんがたくさんいた。

そのうちの1人の看護師さんが私に気がついて、こちらに向かって歩いてきた。

看護師さんに、

「今日から入院することになって…」

と伝えて、入院の書類を渡す。

すると…

ナースステーションの目の前にある椅子を指して、

「ここで座って待っていてくださいね」

と言われた。

周りをキョロキョロ見渡し落ち着かない中、少し待っていると担当の看護師さんが来た。

ナースステーションの前で身長と体重を測って、入院する病室を案内してくれた。

(ドキドキ…物件を紹介される時みたいな気分。笑)

病室を案内されて入ると、そこは4人部屋の病室だった。

部屋は思っていた以上に綺麗で少し感動。笑

(病棟全体も明るいから、幽霊は出なさそう…!)

『入院』って聞くと幽霊が出るイメージだったから、少し安心した。

自分のベッドの位置は出入り口側で、窓側よりかは少しだけ暗く感じた。

病室から見える景色も、結構いい眺めだった。

(無事に2泊3日終わるかな…)

(1分でも早く家に帰りたいな…)

(ちゃんと夜、寝れるかな…)

(早く検査終わってほしいな…)

頭の中でいろいろ考えた。

同じ病室のおばあちゃん2人が、会話している声が聞こえる。

会話の内容を聞いていると、

ここの病棟に入院している人は、みんな整形外科の患者さんだということがすぐにわかった。

(確かに、さっき松葉杖している人がいたな…)

(ここの病棟に入院している人は、内臓は元気なんだな…)

いいなと、心の中で少し羨ましく思った。

整形外科で入院している人も、大変だとは思うんだけどさ。。

何もすることもなく暇すぎて、ベッドの上でママとたわいもない話をする。

すると…

カーテンが開いて、この日の日勤担当の看護師さんが部屋にやってきた。

採血をしたり血圧を測ったり、シャワーの予約をする。

そして…

今日から、2泊3日の検査入院についての説明を受けた。

看護師さんからの説明が一通り終わると、ちょうど昼食の時間だった。

(病院食って何か嫌…)

「ご飯を配膳するので、机の上は片付けておいてください」

と放送で流れた。

少し時間がたつと…

看護師さんが、カーテンを開けて部屋に入ってきた。

お昼ご飯を持ちながら、名前と生年月日を訪ねてくる。

検査の時もそうだったけど、病棟でも何かあるたびに名前と生年月日を伝えなければいけないんだなと思った。

看護師さんが机の上にご飯を置いて見てみると、この日のお昼はカレーだった。

(病院食でカレー出るの…!?)

ビックリ。笑

もっとこう薄味のような、味がしないようなご飯だけが出るようなイメージだったから。

何だか、食欲も全然ないし、食べる気になれない。

病院食って、今まで一度も美味しそうと思ったことがない。

カレーも食べる気になれなかった。

家でママが作ってくれるカレーが無性に食べたくなった。

でも…

ここでは、ママの手作りカレーは出てこない。

病院で出されたご飯はちゃんと食べないといけないから、頑張って全部食べた。

味は思ったより薄くなくて、普通のカレーだった。

だけど…

病院の雰囲気などもあって、あまり美味しくは感じなかった。

もし、ファミレスなどで食べていたら、少しは美味しく感じたかもしれない。

無事にお昼ご飯を済ませた。

この日は検査前で、必ずお風呂に入らなければいけなかった。

ご飯が食べ終わる頃にシャワーを予約していたから、早速行くことにした。

シャワー室に誰もいないことを確認して、中へ入る。

病院のシャワー室は、結構狭かった。

制限時間が30分と決まっているため、速攻で入らなければいけなかった。

シャワー浴びて、着替えて、ドライヤー…

30分で間に合うかな…

と少し心配になった。

家以外のお風呂に入ったことがあまりないから、落ち着いて入っていられない。

いつも夜にお風呂に入るから、お昼頃に入るのは、何だか変な感じだった。

急いで体と髪を洗って、急いでドライヤーも終わらせて、部屋に戻った。

(なんとか間に合った…よかった)

窓の外を見ると、まだ明るかった。

(今日はもうこのまま家に帰れないんだ…)

そう思うと、すごく寂しい気持ちになった。

今回は2泊3日。

だけど…

手術の時の入院は、そう簡単には帰れないんだなと改めて思った。

この日はもう特にやることはないから、部屋でゆっくりすることにした。

外もだんだん暗くなってきた。

そして…

ママが帰る時間になって、病室を出てエレベーター前までお見送りしに行った。

「じゃあ、また明日ね!」

そう言い合ってバイバイした。

病室に戻ると、ベッドにひとり。

一気に寂しさが込み上げてきた。

ママと一緒に電車に乗って家に帰って、ご飯を食べて自分のベッドで寝たい。

(今日の夜ご飯は何だろう…)

(検査って辛いのかな…)

暇だったから、いろいろ考えてみた。

だけど…

もうどうでもいいから、とにかく早くこの病院から出て、家に帰りたいと思った。

それから…

そのまま夜ご飯を食べて、ゆっくりしていると、あっという間に消灯時間になった。

病室の電気は消えて、とうとう暗くなった。

それと共に、気持ちも暗くなって、憂鬱な気分になった。

小さな窓から見えるビルの景色。

空は暗くて、街灯がキラキラ光っている。

普通に外で歩いている人が羨ましい。

みんな家へ帰って、美味しいご飯を食べて、ゆっくりお風呂に入って、自分のベッドで寝る。

そんな当たり前のようなことが、すごく羨ましく感じた。

今までそんなこと思ったことないのに…

ベッドに横になる。

天井を見つめながら、早く退院するために検査頑張るしかないと思った。

検査が終わらないと、家には帰れない。

(とにかく検査終わって、早く家に帰りたい…)

その日は、そのままぐっすり眠ることができた。

超音波内視鏡下穿刺吸引法(EUS-FNA)

1月8日。

検査当日。

朝6時。

病室の電気がついて、朝になったことに気づいた。

(あ…そういえば私、入院してたんだっけ)

そう思うと、何だか朝から絶望的な気持ちになった。

朝早くに起こされて眠かったけど、二度寝もできそうになかったから、そのまま起きることにした。

無事に検査が終われば、明日には帰れる。

(どうして検査だけなのに入院になるの…本当嫌…)

何もすることない上に、何もする気にもならない。

病室でひとりボーッとしていたら、カーテンが開いて、看護師さんがやって来た。

血圧や熱などを測った。

(病棟の朝ってこんな感じなんだ…)

そもそも造影CTで、膵臓に何も異常が見つからなかったら、検査入院なんてしなくて済んだのに。

どうして、膵臓に腫瘍なんてできちゃったんだろう…

検査の結果、何も問題ないといいな。。

全ては結果で決まる。

手術で膵臓の腫瘍を取った方がいいのか、このまま取らなくてもいいのか。

いくら辛い検査を頑張ったとしても、何か悪いものが見つかれば、後には苦しみが待っている。

手術後には、きっと痛みや苦しみが待っている。

窓の外を見ると、青空が広がってきて、だんだん明るくなってきた。

検査前は、食事をしてはいけないと説明があったから、朝ご飯は食べることができなかった。

ナースステーションの方から、看護師さん達の話し声が聞こえてくる。

すると…

カーテンが開くと、日勤担当の看護師さんが部屋にやって来た。

(いつ誰が病室に来るか分からないから、ビックリする…)

検査前に点滴をしなきゃいけないとのことで、日勤担当の看護師さんに点滴ルートをとってもらう。

点滴スタンドがベッドの横に置かれると、部屋が少し狭く感じた。

点滴とか点滴スタンドがあると、まさに『ザ・患者』って感じ。。

歩く時には、点滴スタンドと共に歩かなきゃいけない。

ガラガラガラ…

入院している人みんなが持っている、あの点滴スタンド。

パパもそうだった。

よく覚えてる。

まさか自分がこれを持って、行動する日が来るなんて思ってもいなかった。

(もう病棟にいるだけで、具合が悪くなってくる…)

そして…

ついに、検査の順番が回ってきた。

「じゃあ、これから検査しに行きますよ〜」

と看護師さんから言われた。

点滴スタンドも連れて、看護師さんと一緒に内視鏡検査の待合室へと向かう。

病棟から検査室に向かうときは、職員用のエレベーターを使うらしい。

薄暗くて、気味が悪くて、何だか寒気がする。

そして…

無事に内視鏡検査の待合室に到着した。

そこには、外来で来た患者さんが数人いた。

(みんな外来か…検査が終わった後、家に帰れるのいいな…)

外来で来ている患者さんたちを見て、自分もますます家に帰りたくなった。

このまま病院を抜け出して、家に帰ってしまおうか、、

そんなことを思っても、自分にはそんな勇気なんてない。

嫌で嫌で仕方ない。

外の世界が羨ましく感じる。

病棟から一緒に来てくれた看護師さんと一旦、ここでお別れする。

検査が終わったら、また迎えに来てくれるとのことだった。

ひとりで検査の順番が回ってくるまで待っていると、

ついに…

検査室の看護師さんがやってきて、検査室へ案内された。

大腸内視鏡検査をした部屋とは、違う部屋に辿り着く。

そこには…

普通の内視鏡検査の時とは違って、いくつもの機械などの設備が整っていて、とても暗い部屋だった。

そのまま看護師さんに誘導されて、台に横になる。

胃カメラの時と同じように、口を開けて喉の麻酔をされた。

相変わらず、すごく苦かった。

今回の検査で使う器具は、胃カメラの時よりも少し太めの器具を使うらしくて、喉の麻酔は結構量が多めだった。

(全部飲み込むのに、かなり時間かかるんだけど…)

検査をしてくれると思われる消化器内科の先生がそばに座っている。

だけど…

すごく偉そうな態度。。

感じもあまり良くない。。

(不安…不安しかない…)

すると…

そのまま全身に鎮静剤が行き渡って、いつの間にか寝ていた。

検査後の思わぬ落とし穴

遠くの方から、私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

(もう検査終わったんだ…)

まだ鎮静剤が効いていて、とても目が開けられるような状態ではなかった。

名前を呼ばれる中、眠すぎてまた寝てしまった。

それから…

やっと鎮静剤が切れ始めて目が覚めると、私は病棟のベッドの上で横になっていた。

横を見ると、ママと兄が椅子に座って私を見ている。

(そんな心配そうな顔で見ないで…)

少しすると、鎮静剤は完全に切れてきて、目がはっきり開くようになった。

窓の外を見ると、もう夕方になっていた。

すると…

急に、吐き気と頭痛がひどくなってきた。

(なんで…頭痛すぎるし、吐きそう…)

鎮静剤のせい…?

でも…

いつも大腸内視鏡の時も胃カメラの時も鎮静剤を使っていたけど、こんなに吐き気がしたり頭痛がしたりは今まで一度もなかった。

もしかしたら、いつもよりも鎮静剤の量が多かったのかもしれない。。

鎮静剤の量が増えると副作用的な、そういうのがあるのかはわからないけど…

すると…

突然、自分でも何だかよく分からない感情になった。

ベッドの脇についている柵も窮屈に感じて、蹴り飛ばしたくなって、急に暴れたくなった。

狭いところにずっと閉じ込められているような感覚。

頭も痛い。

吐き気もひどくて、今すぐにでも吐きそう。

看護師さんが、吐き気止めを点滴から入れてくれたけど、全く効果がない。

息苦しくなって、落ち着かなくなって、泣きたくなった。

(あぁぁぁあ、、もう、どうしてこうなるの…!?)

すると…

主治医も病室に来てくれた。

でも…

頭痛と吐き気が辛すぎて、まともに話すことができなかった。

あまりにも苦しくて、悔しくて、辛くて、主治医のことを睨んだ。

(こんなことになるなんて聞いてない…)

(そこでじっとしてないで、何とかして…)

今となっては、申し訳ないことをしたなって。。

先生は悪くないのに、、睨んでごめんね。笑

どうして、こんなに吐き気がするのか何でこんなに辛いのか、、

訳がわからなくなった。

検査自体は、鎮静剤が効いていたから、痛いとか苦しいとかは何もなかった。

だけど…

検査のあとが辛すぎて。

本当、想定外。

頭痛と吐き気を我慢して、そのままこの日は寝た。

地獄な入院からの解放

1月9日。

検査入院最終日の朝6時。

病室の電気がついて、目の前が急に眩しくなる。

看護師さんが採血をしに来た。

(こんな寝起きに血を取るなんて…!!)

朝から注射なんて、最悪な気分。

採血の結果で、退院できるかが決まるとのことだった。

そのまま血液検査の結果が出るまで、待つことになった。

しばらく待っていると…

急にカーテンが開いて、検査をしてくれた消化器内科の先生が部屋に入ってきた。

やっぱり感じ悪い。。笑

採血の結果は、何も問題はなく、今日退院できるとのことだった。

もうとにかく、1秒でも早く退院したいと思った。

朝ご飯を食べて、退院の準備をして病院を出た。

久しぶりの外の空気。

まるでさっきまで違う世界にいたような感覚。

たった2泊3日だけなのに。

やっと解放された気分だった。

何でも久しぶりに感じた。

街並みも電車も家も。

とにかく無事に退院できて、ホッと安心した。

(悪い結果じゃないといいんだけど…)

そう祈りながら、検査結果の日まで過ごした。

膵臓の白い影の正体

結果前日の夜。

主治医から電話があった。

内容は、膵臓の検査結果についてだった。

癌ではなかった。

良くも悪くもない腫瘍と言われた。

でも…

その腫瘍が転移する可能性もあるから、手術をして取った方がいいとのことだった。

(何それ…結局手術。もうどうにでもなればいい…)

癌ではなかった。

だけど…

絶望な気持ちでいっぱいになった。

癌ではなかったんだから、喜ぶべきかもしれない。

だけど…

やっぱり素直には喜べなかった。

何も自覚症状もない。

腫瘍があるのも信じられないし、納得がいかなった。

検査結果当日。

診察室に入ると、検査をしてくれた感じの悪い消化器内科の先生が座っていた。

検査の結果。

膵SPN(充実性偽乳頭状腫瘍)という腫瘍だと告げられた。

良くも悪くもない腫瘍。

膵頭部にある約1cmの小さい腫瘍。

比較的若い女性に発生しやすく、悪性度は低いらしい。

稀に転移することがあるため、手術をして切除した方がいいとのことだった。

(やっぱり手術しなきゃいけないのか…)

もう頑張るしかない。

今更逃げられない。

耐えるしかない。

FAP、大腸癌、膵腫瘍。

これは何かの罰?

スキンヘッド先生

主治医の診察の日。

手術前の検査が、一通り全部終わった。

結果は、造影CT以外は何も問題無しとのことだった。

1回目の入院は、腹腔鏡下大腸全摘出手術と回腸人工肛門造設術。

2回目の入院は、回腸人工肛門閉鎖術と膵腫瘍核出術。

このように、2回に分けて手術をすることになった。

大腸に悪性のポリープが見つかった時は、2回も手術するなんて思ってもいなかった。

膵臓に腫瘍が見つからなかったとしても、人工肛門閉鎖の手術もあるから、結局2回手術することに関しては変わらないんだけど。

ただ…

大腸の手術だけだったら腹腔鏡手術で傷が小さく済んだのに、膵臓は開腹手術だから結構、傷も大きく残ってしまう。

すると主治医は、

「同じ大腸外科で、一緒に手術してもらう先生を紹介するので、隣の診察室に移動してください」

と、言われて隣の診察室に移動する。

診察室に入ると、体型がボテッとしたスキンヘッド先生が足を広げて椅子に座っていた。

(この先生、ちょっと苦手なタイプ…)

主治医も隣の診察室に移動してきて、スキンヘッド先生を紹介された。

簡単に手術の説明を受けて、診察室を出た。

スキンヘッド先生が自分の主治医じゃなくて、良かったと思った。

22年間共に生きてきた大腸とも、もうすぐお別れ。

自分の体から大腸が無くなるなんて、全く実感が湧かない。

入院の予約をしてから、家に帰った。

精神的に辛い日々が続いて、今までのことを思い返すことが多くなった。

今考えれば、色々な事があった。

初めてトイレで血便を見た時。

家族性大腸腺腫症(FAP)とわかった時。

一生付き合っていかなきゃいけない病気と言われた時。

大腸癌と診断された時。

膵臓に影があると言われた時。

膵臓に腫瘍があると言われた時。

入院して、手術しなきゃいけないと言われた時。

言われるたびに、やっぱりショックだった。

もう頑張るしかないんだと思った。

でも…

もう何を頑張ったらいいのかわからなかった。

これから起こる今まで以上の痛みと苦しみに、ひたすら頑張って耐えないといけないということなのか。

私は、自分の病気を軽く考えすぎていたのかもしれない。

 

ということで、今回はここまで!!

最後に…

今回は、

私の闘病日記vol.4
『超音波内視鏡下穿刺吸引法と膵SPN』

をみなさんにお話しました。

いかがでしたか?

次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!

↓↓こちらから続きが読めます!↓↓

私の闘病日記vol.5
『大腸全摘手術に向けての準備』

私の闘病日記vol.5『大腸全摘手術に向けての準備』 今回は… 私の闘病日記vol.5 『大腸全摘手術に向けての準備』 をみなさんにお話ししたいと思います。 前回のお話の続きにな...

ぜひ、読んでね!!

最後までお読み頂き
本当にありがとうございました。

あゆ
あゆ
あなたの人生がもっと素敵になりますように