今回は…
私の闘病日記vol.6
『大腸癌宣告』
をみなさんにお話ししたいと思います。
前回のお話を読んでいない方はこちらから
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私の闘病日記vol.5
『家族性大腸腺腫症(FAP)
診断』
そして。
私と同じ病気で悩んでいる方。
または。
大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。
そして。
私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。
仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。
将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…
中には『自殺』を
してしまう人だっています。
何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。
私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。
でもね…
正直に言えば!!
もしも今のあなたの体に
何も病気がなくて、元気な状態であれば…
私は、
あなたが『羨ましい』です。
だって…
私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。
病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…
と思うことも多いです。
でも!
人の悩みに、
大きいも小さいもない。
そんな風にも思います。
私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。
いろいろな人がいるけれど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。
そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。
私の闘病日記
では、ここからは、
私の闘病日記vol.6
『大腸癌宣告』
をお話していきたいと思います。
1ヶ月遅れの内視鏡検査
そして…
私が22歳の時。
10月。
いつものように、内視鏡検査と胃カメラの予約をしに病院へ行く。
今回は思ったよりも、結構予約が埋まっていた。
だから最短でも、1ヶ月先の予約になってしまった。
まぁ、1ヶ月くらい検査が遅れても特に問題ないか。
そう思ったのを覚えている。
それから1ヶ月後…
2018年11月14日。
病院へ行って、いつもと変わらず大腸内視鏡検査と胃カメラを受けた。
内視鏡検査では、またポリープを切除してもらって胃カメラもやって…
いつも通り、検査は無事に終わった。
病理結果当日の朝
2018年11月28日。
内視鏡検査の病理の結果当日。
この日のことは、これから先ずっと忘れないと思う。
朝、起きようと思った時間に起きれなくて、電車も途中で止まったりして、全然動かなかったり。
今日は起きてから、本当についていなかった。
でも…
その日は、とても天気が良くて気持ちのいい秋晴れだった。
少し寒くて、これから寒い冬が来るんだなと思わせるような気候だった。
病院に着いて、病理の結果を聞くために待合室で待つ。
突然すぎる大腸癌宣告
そして…
診察室に呼ばれて中へ入る。
ここまでは、何一つ変わらずいつも通り。
いつものように…
・病理の結果は特に問題なし
・異常も見つからなかった
・また半年後に検査しようね
そう言われる、、
はずだった。
だけど…
残念ながら、今回はそうではなかった。
診察室に入って、椅子に座る。
すると…
「検査の後、大丈夫だった?何もなかった?」
先生がいつも以上に、心配した顔で聞いてきた。
いやいや、いつも通りだったし、出血もしていなかったし。。
先生、急にそんなこと聞いてどうしたのよ。笑
特に変わったことは何ひとつなかったし。
だから、何でこんなことを聞いてくるのか、全くわからなかった。
いつもだったら、始めに軽く挨拶をして…
「今回も大丈夫だったよ。次も半年後に内視鏡検査ね」
そう言うのに。
今日は、どうしてこんなこと聞くんだろう…
いつもと聞かれることがまるで違う。
しかも…
先生がやけに心配した顔をしていたから、少し嫌な予感がしてきた。
不安は一気に増して、だんだん『恐怖』へと変わっていった。
何となく自分の頭の中で、こう言われるんじゃないかという大体の予想がついた。
次に先生の口から出てくる言葉が、すごく怖い。
絶対に聞きたくない。
そして…
予想通りの言葉を、先生は言った。
「病理に出したポリープの中に、1つ悪性のポリープが見つかって…」
え…??
1回でも悪性のポリープが出てしまうと、次も高い確率で悪性のポリープが出てきてしまうらしい。
そっかぁ…
悪性か。悪性ね。。
悪性って……
どういう意味、だっけ…
たしか、、
悪性=癌
じゃあ私、癌なの…?
大腸癌になっちゃったんだ…
いやちょっと待って、、
私が癌なんて、そんなわけない!
もしかして、間違えて他の人の結果を言ってるんじゃない…?
だってまだ22歳だし、癌になるような年齢じゃないでしょ…?
頭の中でよく考えた。
でも、最終的に何も考えられなくなって、言葉が何一つ出てこなかった。
頭の中が真っ白になってしまった。
よく頭の中が真っ白になるって聞いたことがあるけど、こういうことをいうんだなと思った。
生まれて初めて、この言葉の意味を理解したような気がした。
じゃあ、私は、
これからどうしたらいいの?
そうと思っていると…
・大腸全摘の手術をしないといけない
・一時的に人工肛門になる
先生は落ち着いた声で、私にわかりやすく説明してくれた。
もう何をどうしたらいいのか、全くわからなかった。
なんとか平常心を保つのに必死だった。
そして…
震える声で先生に、
「もし、手術になったら…先生が手術してくれるんですか…?」
と聞いた。
すると、先生は、
「ここの病院では手術はできないから、大きい病院を紹介するね」
そう言った。
全然信じられないし、信じたくもないよ、こんなの…
1番恐れていたことが起きた。
まさか…
こんな結果になるなんて、思ってもいなかった。
いや、これは夢なんじゃないか…
夢だったら早く覚めて…!!
半年に1回、内視鏡検査でポリープを切除していれば、きっと大丈夫なはずなのに…
その時は、半年に1回病院に行って内視鏡検査でポリープを切除していれば絶対に、確実に、大丈夫だと思っていた。
今となっては…
なんて呑気な考えだったんだろう。
絶対に大丈夫だなんて、誰も一言も言っていないのに。
自分が大丈夫だと、勝手にそう思いたかっただけだった。
絶対なんてない。
先生から将来、大腸を全摘する手術をしなきゃいけないことは、言われていたからわかっていた。
だけど…
まさかそれを今日、言われるなんて思ってもいなかった。
入院とか手術をするのは、もっとずっと先のことだと思っていた。
どうして、よりによって自分なんだろう…
私、何か悪いことした…?
食事も多少だけど、それなりに気をつけていたつもり。
お酒もタバコもしなかった。
自分なりに、健康的な生活をしていたつもりだった。
いろいろ気をつけていたつもりだったんだけどな。。
それか、普段の行いが悪すぎたのか…
もしかしたら、この結果は間違いで、もう一度調べ直してもらったらまた違う結果が出るかもしれない…!!
でも…
いろいろ聞きたいことや言いたいことがたくさんあるのに、言葉が何一つ出てこない。
これ以上、自分が将来どうなるかを知るのが怖かった。
一体、自分の体の中で
何が起きているの?
言葉にできない辛さ、苦しさがどんどん込み上がってきた。
でも結局、生きるためには、もう大腸全摘の手術をしないといけない。
それ以外に生きられる方法はない。
まるで、自分が自分じゃないかのようだった。
なんだか私が、この世界で独りぼっちになったみたいな感覚。。
先生から、
「今日はお母さんも一緒?」
そう聞かれた。
でも、今日は1人で病院に来ていたから、
「今日は1人で来ました」
と、先生にそう伝えた。
すると…
「お母さんも一緒に話を聞いてもらいたいから、また病院に来てほしい」
「もし今日、来れるなら夕方以降に来てほしい」
そう言われた。
そんなこと…言われても…
それから診察室を出て、お会計を済ませて病院を出た。
先生から聞いた話を、家族のグループLINEで伝えることにした。
でもなんて報告したらいいのかわからない。
入力しては、消して、また入力、、消して…
その繰り返し。。
『癌になっちゃったよ』
『悪性のポリープが見つかっちゃったよ』
そんなふうに言おうかと思ったけど、やめた。
結局、
『検査の結果が良くなかったから、ママも一緒に話を聞いてほしいって!』
そう送った。
『癌』とか『悪性』とかあまり言いたくなかった。
なんかすごい悪いみたいな、まさに病気って感じがして。。
しばらくすると、LINEが返ってきた。
『今すぐ病院に行くから、待ってて!』
と言ってくれた。
ママと病院の最寄り駅で、待ち合わせをすることになった。
ゆっくり駅まで歩いて向かう。
そして…
先生から言われたことを、自分の頭の中で一旦整理してみた。
とりあえず落ち着こう…
悪性っていうことは、大腸癌っていうことだよね…
22歳でも、癌ってなるの…?
自分のことではなく、他人事のようだった。
だって、痛いところもない。
本当に癌なの?
と思うくらい、全然信じられなかった。
駅まで歩いている最中、先生と会話した内容が頭の中で何回も再生される。
悪性。
癌。
思い出したくもない言葉。
すると…
周りに人がいるにも関わらず、何だか、だんだん涙が止まらなくなった。
今日、家族と一緒に結果を聞きに来なくてよかった。
こんな泣いている姿見せられない。
大腸が無くなるなんて本当…?
入院しなきゃいけないの…?
手術するなんて嘘だよね…?
誰か嘘だと言って…
どうしても信じたくなかった。
結果を受け入れることもできなかった。
そういえば私は、家族性大腸腺腫症っていう病気。
今まで2年半、内視鏡検査を半年ごとに受けて、ポリープを切除してもらって、毎回病理の結果は何も問題なかった。
だから、
なんだ、ちゃんと内視鏡検査をしてポリープを切除してもらっていれば、この先大丈夫じゃん!!
って。
そのうち病気のことを考えなくなった。
そして…
自分が病気だということを、どんどん忘れていった。
いつかテレビで見たニュース。
この世の中、2人に1人は『癌』になるというニュース。
じゃあ私は、その中の1人になったんだ…
もうこれから先のことなんて、何も考えたくない。
これから入院、手術となると家族にも迷惑をかけてしまう。
こんなことになっちゃって、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
家族には心配かけたくないから、笑顔でいようと決めた。
ママと一緒に病院へ
すると…
ママから、もうすぐ駅に着くと連絡が来た。
私もママと待ち合わせをしている場所に向かう。
無事に駅の改札でママと合流することができた。
ちょうどお昼の時間だったから、駅の近くにあるカフェで、お昼を食べることにした。
先生から言われたことを、ママに簡単に話す。
絶対に泣かない…!!
そう思いながら。
夕方頃、病院に着くように時間を合わせてカフェを出た。
夕方になるにつれて、外もだんだん暗くなってきた。
ママと一緒に病院へ向かった。
病院の中に入ると…
たくさんの患者さんたちで、結構混んでいた。
受付の人に説明をすると…
「椅子に座って、少し待っていてくださいね」
と言われた。
ママと待合室の椅子に座って、話しながら待つ。
すると…
思ったよりも早く呼ばれて、診察室のドアを開けて中へ入った。
先生は、さっき私に話したことをママに話した。
そして先生から、大きい病院を紹介してもらった。
一通り説明が終わって、ママと一緒に病院を出る。
信じることのできない現実
ここの病院で、内視鏡検査をすることはきっともう二度とない。
先生や看護師さんに、2年半もお世話になったのに、お礼を一言も言わずに病院を出てきてしまって少し後悔した。
家に帰る電車の中でも、まだ癌だということを受け入れることができなかった。
まるで…
他人事のような感じ。
手術するっていう実感が全く湧いてこない。
感情も全然ついていけない。
手術なんかしたら、傷も残るんだろうな…
そもそも大腸がなくなったら、どうなるのかな…
まだ紹介された病院で話を聞いたわけじゃないから、どうなるかは誰にもわからない。
今回も、
『病理の結果、取ったポリープは全部良性だったよ。じゃあまた半年後ね』
先生にそう言ってほしかった。
なんだか呆気なかった。
こんないとも簡単に『癌』になるんだと思った。
どうしても、冷静でいることができない。
大腸がなくなるとか、入院しなければいけないとか、手術をするとか…
そんなの、ありえない。。
先生からいろいろ説明を受けたけど、どれも全く信じられなかった。
今日起きたこと全て、ドッキリだったらいいのに…
もういっそのこと夢だと思いたかった。
ということで、今回はここまで!!
最後に…
今回は、
私の闘病日記vol.6
『大腸癌宣告』
をみなさんにお話しました。
いかがでしたか?
次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!
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