私の闘病日記

私の闘病日記vol.15〜大腸全摘編〜『術前説明』

あゆ
あゆ
こんにちは!

今回は…

私の闘病日記vol.15
『術前説明』

をみなさんにお話ししたいと思います。

前回のお話を読んでいない方はこちらから

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

私の闘病日記vol.14
『大腸全摘手術の
入院スタート』

私の闘病日記vol.14〜大腸全摘編〜『大腸全摘手術の入院スタート』 今回は… 私の闘病日記vol.14 『大腸全摘手術の 入院スタート』 をみなさんにお話ししたいと思います。 前回のお話を読...

そして。

私と同じ病気で悩んでいる方。

または。

大切な家族に私と同じ病気に
かかってしまった方に向けて、
少しでも勇気になればと思っています。

そして。

私みたいに病気ではなくても、
人生を生きていれば、誰もが
悩みを抱えて生きていますよね。

仕事で抱えるストレスに、
人間関係のトラブル。

将来に不安を抱える人や、
お金で困って毎日の生活が息苦しくて…

中には『自殺』を
してしまう人だっています。

何か、もう、
消えてしまいたくなる気持ち。

私もそういう感情になった時あったので、
少し分かる気がします。

でもね…

正直に言えば!!

もしも今のあなたの体に
何も病気がなくて、元気な状態であれば…

私は、
あなたが『羨ましい』です。

だって…

私は22歳の時、大腸を手術で
全部『摘出』してしまったので、
日常生活でも不便なことが多い。

病気がなくて健康な人は、
いいなぁ…

と思うことも多いです。

でも!

人の悩みに、
大きいも小さいもない。

そんな風にも思います。

私みたいに『体』に問題を抱えてる人、
それに体は元気だけど『心』に
何かを抱えてる人。

いろいろな人がいるけれど、
『生きてる』ってことは、
本当にラッキーなんだよ。

そんな当たり前なことに今回、
あなたが気づいてくれたら嬉しいです。

私の闘病日記

では、ここからは、

私の闘病日記vol.15
『術前説明』

をお話していきたいと思います。

あゆ
あゆ
レッツゴー!!

手術の同意と震える手

そして…

夜ご飯のコーンスープを全て飲み干し、ベッドの上でのんびりしながら、主治医が病室に来るまで待つ。。

温かくて美味しかったな……

コーンスープ美味しいよね、、

大好き。。

でも、できればサラサラよりもトロトロのコーンスープがよかったな、、

なんて考えたり。。笑

そして…

時刻は19時になった。

先生、もうそろそろ来るかな…?

と思った瞬間。

「櫻根さんっ」

カーテン越しから声が聞こえた。

来た……!!

主治医が再び病室にやって来た。

「コーンスープ飲み終わりましたか?」

「ここではなく、別の部屋で手術の説明しますね」

と主治医は言った。

そして…

病室から出て、家族と一緒に主治医の後ろをついて行くと…

病棟にある小さな部屋に案内された。

部屋の中に入ると、小さなテーブル1つと椅子が4つ置かれていた。

なんか、、
急に緊張してきた……

心臓バクバク。。笑

血の気が引いていきそうな勢いというか、もはや吐き気レベル。

そして、ママと兄ちゃんと一緒に椅子に着席した。

「では、手術の説明を始めていきますね」

と主治医は言って、今回の手術について説明を始めた。

どんな内容かというと…

・手術内容
・術前処置
・術後の経過
・合併症のリスク

などなど…

主治医から手術の説明を受けて、同意書に何枚かサインをする。

同意書にサインをするため、ボールペンを握ると…

どうして……手が、、

名前を書く時、自分の手が少し震えるのがわかった。

手が震えて、うまく文字を書くことができない。

本当は、、

本当は、私、同意なんかしたくない。

私、、
手術なんかしたくない!!

手術の内容や合併症のリスクとか聞くと、ますます怖くなってきちゃって。。

もしかしたら……

って考えると。。

やっぱり怖くなっちゃうじゃん…

そして…

「手術をしてから、大体2週間くらいで退院できますからね」

と主治医は言った。

えっっ……!!

術後2週間で
退院できるの……!?

意外すぎる。笑

もっと1ヶ月くらい入院しなきゃいけないと思っていたから、結構驚き。。

手術してから、そんなすぐ退院できるものなの…?

だって大腸を全部取って、人工肛門も作るのに…?

人間って、、すごい。。笑

すると…

「術後も定期的な検査が必要になりますからね」

と主治医は言った。

手術が終わったら全て終了、、

というわけではなく…

生きている限り、
永遠に続く定期的な検査。

終わりなき通院。

まぁ、、でも…

そうなるよね。。

手術が終わったあと、具体的にどんな検査をするのかというと…

・下部内視鏡検査
(わずかに残る大腸粘膜)

・胃カメラ(食道,胃,十二指腸)
・甲状腺エコー
・採血

・造影剤CT検査
(デスモイド腫瘍などのチェック)

これらの5つの検査を半年〜1年ごとに受けなければいけないみたいで。。

大腸癌になる前は、大腸内視鏡検査と胃カメラだけだったけど…

これからは、こんなに検査を受けなきゃいけないの…?

って。。

いや…

それよりも、、

何種類もの検査を定期的に受けなきゃいけないくらい、それくらい自分は病気に罹りやすい体質なのかと思うと、何だか悲しくなった。

術前処置『ニフレック』

術後、定期的に受ける検査について説明が終わると、

「手術前日に『ニフレック』という2リットルの下剤を飲んで、腸の中を空っぽにしないといけなくて…」

と、主治医は言った。

えっっ……?

待って、、今なんて、、

“ニフレック”って、先生言った…?

その瞬間。

もうダメだ、、私。。

ついこの間もマグコロールを飲んで、また2リットル飲まなきゃいけないの…?

一気に全てが嫌になってしまった。

あっ…

そっかぁ、、

だから今日のお昼ご飯も夜ご飯も、飲み物系だったんだ…

って。

お昼ご飯に関しては、ジュースの入ったコップが何個も出て…

オレンジジュースとか、いろいろ出たけど、、

そういうことだったんだね。。

固形の食べ物を食べちゃうと下剤を飲む当日、トイレに行く回数も増えて大変だもんね…

それにしても、、

2リットル最悪すぎるよょょ。。

もう嫌。。

絶対に、嫌……!!

一瞬にして絶望的な気持ち。

奈落の底に突き落とされたような気分。

まさか今回の入院で、2リットルの下剤を飲むことになるなんて、思ってもいなかったから。

すると…

主治医は、私の気持ちを感じ取ったのか、

「下剤ね、、」

「2リットルの量を飲むのは、もうこれで最後だから…」

と言った。

“最後”って言われても……

最後だから頑張れる、なんて到底思えないよ。。

だって、2リットルの量を飲むつらさを知っているから。

大変だということがわかっているから。

もう苦しくて、つらくて、しんどくて…

それに『ニフレック』は今まで1度も飲んだことがないから、2リットル飲める自信も全くなく。。

飲んだことがあるのは、唯一『マグコロール』。

それと少量だけど『モビプレップ』。

でも、ニフレックという下剤があるということだけは、昔から知っていた。

2リットルの下剤の中で、1番有名な気がする。笑

パパも内視鏡検査をした時、ニフレックを飲んでいたってママから聞かされていたし、それに数年前、兄ちゃんが内視鏡検査をした時にもニフレックを飲んでいたということもあって…

2リットル下剤=ニフレック

このイメージが強かった。

兄ちゃん曰くニフレックは、

『匂いはレモン、
味はゴムみたい』

そう言っていた。

『匂いはレモン』は想像できるけど、『味はゴムみたい』って、、

いやいや、、

“ゴムの味”って、
どういうこと……!?笑

って、当時思ったのを覚えている。

それってもう人間が飲むような物じゃないでしょ。。笑

でも…!!

“味はゴムみたい”っていうのは兄ちゃんの感想であって、私はニフレックを経験したことがないから、はっきりとした味は実際に飲んでみないと分からない。

もし、、

不味すぎて、2リットル全部飲むことができなかったらどうする…?

そう考えただけで、不安が一気に込み上げてきた。

本気で逃げたい……

すると…

主治医は続けて、

「大腸全摘したあとは、もう2リットルの下剤を飲むことはないから…」

と言った。

主治医曰く、大腸全摘したあとの下部内視鏡検査では、もう2リットルの下剤を飲なまくても検査は可能とのことだった。

それでも全く下剤を飲まなくても内視鏡検査ができる、というわけでもないらしくて。。

少しだけど、下剤は飲まなきゃいけないみたいで。

“少しだけ”って、それがどれくらいの量なのかはわからないけど。。

でもこれは仕方ないことだもんね…

受け入れるしかない。

複雑な気持ちのまま、無事に手術の説明は終わった。

家族と一緒に部屋を出て、再び自分の病室へと戻る。

大きな窓の外を見ると、もう真っ暗になっていた。

夜景が綺麗……

街の灯り、ライトアップされた建物、夜空の星。。

キラキラと輝いていて、、

あまりにも綺麗で、自然とため息が出た。

本当、景色だけはいいんだから…

ふと時計を見てみると、もうすぐ面会時間が終わる頃だった。

気がついたら、もうこんな時間…

「じゃあ、もう帰るね…」

とママと兄ちゃんは言って、家に帰る準備を始める。

そして、一緒に病室を出て廊下でバイバイした。

帰っちゃった……

そのまま、ひとり寂しく自分の病室に戻った。

病室にひとりでいると、考えたくないことも余計考えてしまって。

頭の中は『手術』よりも、、

『2リットルの下剤』

『ニフレック』

このことでいっぱい。。

今は『手術』のことなんて、どうでもいい。

手術前日(明後日)のニフレックとの闘い。

手術よりも嫌だ……

どうしてこんなことに…

2リットルの下剤さえなければ、どれだけよかったことか。。

もちろん手術は嫌だし受けたくないけど、下剤はどうしても、、

嫌で嫌で…

何もかもが嫌になって、泣きたくなって、逃げ出したくなって、、

どうして私は病気なの……?

病気じゃない人が羨ましい。

健康な人が羨ましい。

普通で当たり前に生活を送れることが、どれだけ幸せなことか…

つい数年前まで病気とは無縁な人生で、私は健康体だったはずなのに。

こんなのありえない…

絶対にありえない……!!

無事に手術を乗り越えられるだろうか。

痛みや苦しみに耐えることができるだろうか。。

手術もニフレックも、もちろん痛いのも嫌。

今、自分に起きている状況、全てが嫌になった。

もう、、つらいよょょ……

ポロポロポロ……

自然と涙がこぼれ落ちる。

涙を拭いても拭いても、どんどん溢れ出てくる。

大丈夫、大丈夫。。

きっとなんとかなる。

絶対大丈夫…

私なら乗り越えられる。

そう自分に言い聞かせた。

そのままベッドから見える夜景を眺めながら、この日は眠りについた。

追い込まれる心

2019年2月2日。

入院2日目。

この日は、特にやることがなくて暇な1日だった。

日勤担当の看護師さんから、

「明日は2リットルの下剤を飲む日で大変だから、今のうちにゆっくりしておいてね〜」

と言われた。

ついに明日、ニフレックを飲まなきゃいけないんだ…

すごく憂鬱……

とにかく早く、全てが終わってほしい。。

つい、そんなことばかり考えてしまう。

2リットルの下剤を飲まなきゃいけないなら、飲むしかない。

もう諦めるしかないというか、、

頑張るしかない、生きるために。

それにね、、

あともうひとつ実は、問題があって。

それは…

同室のおばあちゃん。

結構しつこくて、、

許可もなく勝手にカーテンを開けて中に入ってくるのが、すごいストレス。。

「〜でね、、〜〜だったのよ…」

「それから、、それでね…」

私の病室で、ひたすらひとり話し続けていて。

はぁ……。。

入院してから、何だかため息ついてばかり。

出口の見えない暗いトンネルの中を彷徨うような、先の見えない恐怖、それから下剤や手術に対する不安感。

もう今の自分に余裕なんてあったもんじゃない。

だから、本当お願いだから、、

カーテン開けて部屋に入ってこないで……!!

話しかけてこないで……!!

もうお願い、、ひとりにさせて……

ただそう思うだけで、実際に言えるような勇気は私にはなく…

そんな風に言う元気もない。

この際、はっきり伝えればいいだけの話なんだけどね。。

自分の心が次第に壊れていくような気がした。

今の私、、全然余裕ない……

いつまでも”嫌だ”なんて言っていても、現実は何も変わらない。

今までいろいろなことがあったけど、何とか乗り越えてきたし、、

きっと何とかなると信じて。

 

ということで、今回はここまで!!

最後に…

今回は、

私の闘病日記vol.15
『術前説明』

をみなさんにお話しました。

いかがでしたか?

次回は、今回の続きをみなさんにお話していきたいと思っています!

↓↓こちらから続きが読めます↓↓

私の闘病日記vol.16
『ニフレックとの激闘』

私の闘病日記vol.16〜大腸全摘編〜『ニフレックとの激闘』 今回は… 私の闘病日記vol.16 『ニフレックとの激闘』 をみなさんにお話ししたいと思います。 前回のお話を読んでいない方...

ぜひ、読んでね!!

SNSもやっています!!

・X(旧Twitter
・Instagram
・Threads

『櫻根あゆ』で検索してね!

最後までお読み頂き
本当にありがとうございました。

あゆ
あゆ
あなたの人生がもっと素敵になりますように